ユーザー視点の辛口評価で好評の戸田 覚氏による連載。今回は、話題の5万円ノート「Eee PC」について。5万円という価格は、Windowsが動作するノートとしては破格。しかし、そもそも、このノートは誰が何のために使うのだろう? 戸田氏がたどり着いた究極のEee PCユーザーとは?

 話題騒然のEee PC。すでにレビュー記事をご覧になった方も多いだろう。実は、僕があまり熱を上げてチェックしなかったのには、理由がある。

 コストパフォーマンスは、文句のつけようがない。5万円以下でWindowsの入ったノートパソコンが過去売られたことなど皆無であろう。しかも、想像以上にちゃんと動くのだ。実物は、価格から想像するよりデキが良く僕も思わず「いいね」とつぶやいてしまった。ボディーはしっかりしているし、液晶だって一昔前のDSTN液晶のようなことはない。モバイルノートとして考えると、最低の画質はクリアしているだろう。

 メモリーは512MBだし、HDDがない代わりに4GBのSSDを内蔵している。データの記録には、SDカードも使うという考え方だ。実際に操作してみたのだが、思った以上にちゃんと動く。処理性能的にはブラウザーやメールを使うには十分だ。

 そこで、いざ買おうかと考えて、冷静になってしまった。これを買って、いったい何に使うのだろう? 最初は、メールのチェックとWebのブラウジングと書こうと考えた。確かに、性能的には文句なしだ。しかも、下手なスマートフォンより安いのだから驚異的である。

 ところがだ、PCカードスロットがないので、外出先でデータ通信をしようと思ったら、とたんに困ってしまう。もちろん、携帯電話やUSB接続のデータ通信機器を使う手もある。だが、いくら何でもスマートさに欠けるし、価格からするととても美しくてスリムにまとまったボディーの意味がなくなってしまう。

 しかも、バッテリー駆動時間が短いので、屋外で十分に使うには力不足だ。まあ、ACアダプターがコンパクトで小さいから、利便性は高いのだが。

 ――と、このように携帯ノートとして評価していくべきなのだろうか……。

ASUSTeK ComputerのEee PC 4G-X。4万9800円という実売価格ながら、デザインは並クラスの携帯ノートとしても十二分に通用する。質感も驚くほどよい(画像クリックで拡大)