最新版ATOKはMS-IMEを超えたか

 MS-IMEのライバル、ATOK 2008はどうだろうか。ちなみに古川氏の例を私が現在使っているATOK 2008でやってみると、「腱鞘炎」「謝礼」「社歴」と一発で変換した。市販品というだけの性能はありそうだ。ネットでも、最新ATOKのメリットを説明した「ZAPAブロ~グ2.0」のエントリー「ATOKなら3倍速く打てる!」が注目された。さらにATOKがネットで注目されたのは、ニコニコ動画(リンク閲覧は会員のみ)の「ATOK2008が凄い件について」だ。ATOKで変換すると、「ググレカス」「才能の無駄遣い」「アッー!」「永井先生」といったネットの流行語の解説が表示される。いったいどんな電子辞書を参照しているのか気になるが、解説を読むとすぐ分かるように「はてなダイアリーキーワードサーチ」が元になっている。「はてな」のキーワード解説をATOK2008からの新機能「ATOKダイレクト」で表示しているのだ。

ATOK2008は「ググレカス」といったネットの流行語にも対応している(画像クリックで拡大)

 この検索結果はATOKがインターネット経由で実行したもので、元になるデータはインターネットという雲(クラウド)の先にある。そう、「ATOKダイレクト」は、情報処理をインターネット上で行う「クラウドコンピューティング」を応用しているのだ。このほかにも「ATOKダイレクト」には「goo」が提供している各種の辞書をインターネット経由で検索する機能や、「ウィキペディア」の該当項目を開く機能もある。

 私も今回、ネットで話題になっているのを知って「ATOKダイレクト」を導入した。当初、こうしたインターネット検索機能はあまり使わないだろうと思っていたが、慣れてくるととても便利である。日本語入力システムがネットで話題になったことで、いろいろと知識を深めるきっかけができた。

著者

佐藤 信正(さとう のぶまさ)

テクニカルライター。1957年東京生まれ。国際基督教大学卒業後、同大学院で言語学を学ぶ。小学生のときにアマチュア無線技士を免許をとり、無線機からワンボード・マイコンへ興味を移す。また初代アスキーネットからのネットワーカー。通信機器や半導体設計分野のテクニカルライターからパソコン分野へ。休刊中の「日経クリック」で10年間Q&Aも担当していた。著書「Ajax実用テクニック」「JScriptハンドブック」「ブラウザのしくみ」など。