おっちゃんとの別れ

モソ族独特の油茶(画像クリックで拡大)

 その後、隣の食堂で朝食を食べた。ここの米銭は麺が細くてソーメンのようだ。旨い。そしてモソ族独特の油茶を一杯。これはお茶というよりスープである。おっちゃんは、
「オレは今日永寧に行かなくちゃいけない。でも寧蒗(ニンラン)まで行く運転手の友達を呼んでおいた。だから宿の門の前で待っていればいい」
と言う。そして
「また来いよ」
と言いながら、中国語で「良い旅を」とメモ帳に書いてくれた。

 やがて寧蒗行きのトラックが来ると、おっちゃんは私たちの荷物を積み込んでくれ、自分の愛車に乗り、エンジンをかけた。結局三日間も一緒だったトクシのおっちゃん、いろいろとありがとう。

「アミゼイ(ありがとう)!」
と、昨日タミーさんから教わったモソ語で言うと、おっちゃんは「へっへっへーっ」と大ウケにウケて、ブルン、ブルン、ガガガーッと勢いよく走り去っていった。

(写真/白井里美)

お世話になったトクシさんとその愛車(画像クリックで拡大)

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中国で、呑んだ!喰った!キゼツした!

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中国で、呑んだ!喰った!キゼツした!
発行 日経BP社
発売 日経BP出版センター
定価 本体1600円+税

著者

江口まゆみ(えぐち まゆみ)

江口まゆみ

酒紀行家。「酔っぱライター」として世界の地酒を飲み歩く旅をライフワークとし、酒飲みの視点から、酒、食、旅に関するルポやエッセイを手がける。これまでに旅をした国は20カ国以上、訪ねた日本酒、地ビール、地ワイン、焼酎の蔵は100カ所以上にのぼる。著書に「東南アジア酔っぱらい旅」(光文社知恵の森文庫)、「チリ・ペルー・ボリビア酒紀行!」(三修社)、「よっぱライター南部アフリカどろ酔い旅」(河出書房)、「ニッポン全国酒紀行」(文春文庫)、「ニッポン酔い酒・飲(や)れる酒」(小学館)、「うま酒温泉へようこそ-関東甲信越篇-」(平凡社)などがある。SSI認定利酒師。JCBA認定ビアテイスター。公式サイト「酔っぱライタードットコム