『イナズマイレブン』『ドラゴンクエストIX』と、08年は大作を手がけ続けるレベルファイブ。新たな年を迎えて、代表取締役・日野晃博氏が目指すものとは果たして何か――。

テーマは少年マンガの熱さ
『イナズマイレブン』は子どもたちに遊んでほしい

――『レイトン教授』に続いて、08年は『イナズマイレブン』が発売を控えていますね。『レイトン教授』に続くニンテンドーDS(以下、DS)用タイトルですが、その狙いは?

日野晃博●ひの あきひろ
レベルファイブ 代表取締役社長。07年の『レイトン教授』シリーズのヒットを経て、08年は『イナズマイレブン』や『ドラゴンクエストIX』といった名作、大作ゲームを手がける。08年はゲームのみならず、映画やマンガといったマルチメディア展開を狙う(画像クリックで拡大)

日野晃博氏:『レイトン教授』シリーズとは違い、『イナズマイレブン』では“少年マンガ”をテーマにしています。“少年マンガのようなストーリー”と“少年マンガのようなビジュアル”をもったゲームにしたいんです。当然、ターゲットとするユーザー層も違うし、ゲームのタイプも違います。

――『レイトン教授』シリーズよりも、低い年齢層に向けたゲームということですか?

日野氏:高校生ぐらいまでの年齢の人たちがメインターゲットになりますね。ただ、けっして子どもたちだけの作品ではなくて、大人も楽しめる深い内容のゲームにしたいとい考えています。なにしろ僕自身がサッカーファンですし、サッカーを題材にしたゲームや映画も大好きですからね。いつかはサッカーをテーマしたゲームを作りたかったんですよ。

――では、ついに制作に踏み切るときが来たと。

日野氏:『レイトン教授と不思議な町』(以下、不思議な町)のタイトルを商標登録するときに、ふと“イナズマイレブン”というキーワードを思いついたんです。このタイトルなら、ぶっとんだ、面白そうなサッカーゲームができそうだと(笑)。それで『不思議な町』と一緒に商標として登録したのが始まりでした。

――まずタイトルが先にあって……。

日野氏:ゲームの世界観などは、“イナズマイレブン”の言葉から連想していきましたね。最近はリアル志向のサッカーゲームが多いですよね。同じ方向性のものを作ったとしても、誰も買ってくれないと思うんですよ。やっぱりレベルファイブならではのアプローチでサッカーゲームを作らないといけない。

(C) LEVEL-5 Inc.
ゲームソフトと同時に、マンガ&アニメ化も発表されたDS用『イナズマイレブン』。1000人の登場キャラクターから仲間を集めて強敵に挑む、熱血サッカーRPGだ。08年春発売予定

 そこで『イナズマイレブン』では、まず子どもたちが楽しめるサッカーゲームにすることを目指しています。もちろん、最終的にはサッカーファンにも満足してもらえる作品に仕上げます。ですがレベルファイブとしては、まず子どもたちに遊んでほしい。例えサッカーに興味がなくても、少年の心をもった人が楽しく遊べるゲームにしたいんです。

――まさに“少年マンガ”ですね。題材にしているスポーツに詳しくなくても、マンガとして十分に楽しめるという。そう考えると『イナズマイレブン』の特徴である“仲間集め”も、少年マンガに通ずるものがあります。

日野氏:“サッカーRPG”と名づけるからには、やっぱり仲間と行動をともにして強い敵に立ち向かうという、RPGのだいご味を楽しんでもらえるものにしたいんです。RPGを名乗るからには、そうしたセオリーを踏まえなくてはならない。だからこそ『イナズマイレブン』では1000人ものキャラクターを用意しました。仲間を集め、ともに強くなっていく喜びを存分に味わってもらいたいからです。