ハイビジョンネットワークの夢再び

 家庭内の離れた部屋で、別の部屋の機器の映像を楽しむ──そんな使い方を可能とするデジタル機器のネットワークへの野望は、以前「DLNA」を使ったホームネットワークで一度挑戦している(※)。結果はDLNA自体の有用性は確信できたものの、実際に導入しようとすると「DLNA対応の機器はまだまだ少ない」という問題に直面してしまう。もっと汎用的に使える家庭内ハイビジョンネットワークの方法はないのだろうか!?

 そこで急浮上した製品が、ソニーの「ロケフリ Home HD」だ。「ロケフリ」とは「ロケーションフリー」の略。ソニーが独自に開発した「インターネットを通して屋外や海外からも日本の自宅のテレビ放送を見られる」という、エポックメーキングなアイテムだった。ロケフリ Home HDはそのHD版なのだが、名前には“Home”といわくありげな名称が……。

 何はともあれ、今回はこのロケフリ Home HDを使って家庭内ハイビジョンネットワークの導入に挑戦してみよう。

今回検証した「ロケフリ Home HD」こと「LF-W1HD」。実売価格は5万円前後(画像クリックで拡大)

今回の検証にはソニーの液晶テレビ「BRAVIA KDL-40J5000」を使用。以前紹介したDLNA機能も使えるネットワークに強いモデルだ(画像クリックで拡大)

 ロケフリ Home HDについて、簡単に説明しておこう。ロケフリ Home HDとは、家庭内でハイビジョン映像をネットワーク伝送できるアダプターだ。ネットワーク伝送の仕組みは以前紹介したDLNAとは全く異なり、ロケフリ Home HDはあくまでも1:1の関係で送信機と受信機の間を結び、リアルタイムで映像を送信する。DLNAや、それと併せて紹介した「PLC」(電力線通信)などは家庭内LANを使った汎用性のあるものだったが、ロケフリ Home HDは完全に独立したネットワーク機能で、いわゆる一般の家庭内LANなどとは全く別の仕組みで動作している。

 製品は「送信機」と「受信機」に分かれおり、「送信機」につないだ映像機器の信号を「受信機」へ独自ワイヤレスネットワークで伝送する(周波数帯域は2.4GHz帯、または5GHz帯を使用)。つまり、ハイビジョン映像を飛ばすケーブルの代わりのようなものと考えて差し支えない。ちなみに、初代からのロケーションフリーシリーズにあった「屋外や外出先、海外などから視聴」といった機能は、ロケフリ Home HDにはなくなってしまっている。これが名称に“Home”が付けられた理由だろう。

 では、早速セットアップしてみよう。