家庭内で動画・音楽・写真を共有できるDLNA(Digital Living Network Alliance)。前回はソニーの液晶テレビ「BRAVIA KDL-26J3000」をDLNAのクライアント(再生側)、BDレコーダー「BDZ-V9」、東芝のHD DVDレコーダー「RD-A300」などをサーバーに設定。家庭内で実際にDLNAホームネットワークを快適に使えるかの実験を行い、見事に成功した。

 しかし、前回テストしたのはあくまでも同じ部屋で家庭内LANがしっかりと引かれている環境の話。家庭内でホームネットワークを使うのであれば、離れた部屋でこそ使いたいものだ。とは言っても、LANケーブルを離れた部屋まで引き回すのは美観上も良くないし、無線LANを使える環境も限られている。

PLC(電力線通信)を使ってホームネットワーク構築なるか?

 今回はDLNAネットワークをより本格的に使う方法として、PLC(電力線通信)を組み合わせて「本当に離れた部屋でのDLNAホームネットワークを使えるか」の検証に挑戦する。DLNAの機器は前回のものをそのまま引き継いでいるので、それをより実践的に活用する方法と考えてほしい。

今回使用したのは松下電器産業のPLCアダプター(スターターパック)「BL-PA100KT」。PLC規格は「HD-PLC」を採用する。実売価格は1万7800円前後(画像クリックで拡大)

 最初にPLCについて簡単に解説しておこう。PLCとは家庭の電力線、つまりコンセントを使って家庭内LANの配線を代用するという技術だ。家庭内に自在にLANケーブルを引き回せないというのは、万国共通の事情。ならば、元々家庭内の各部屋に引いてある電力線を使って通信を行えば、新たに配線をする必要もなくスッキリできる──こうした経緯から開発され、昨年から国内でも販売許可が下りたのがPLC対応機器なのだ。

 実際の接続は、電源ケーブルとLANをつなぐ入り口と出口の部分にPLCアダプターを接続し、その部分だけをPLCを使って電力線でトンネルさせるような形になる。独自のネットワークではなく、あくまでも「LANケーブルの配線が難しい部分だけをPLC機器を使ってLANケーブルの代わりにする」と説明すれば分かるだろうか(ちなみに複数のPLCアダプターを使うことも可能)。規格上の理論値は今回使用したHD-PLC方式(※)で理論値は190Mbpsと転送速度も十分だ。

※HD-PLC:「High Definition Power Line Communication」の略。映像などの大容量データのやり取りも可能な、通信速度最大190Mbps(理論値)の高速伝送規格。松下電器が発起人となり、アイ・オー・データ機器や沖電気、バッファローなどが参画している。

BL-PA100KTはPLCアダプターの2個セット。電力線通信をしたいコンセントの入り口と出口につなぐことで使用できる(画像クリックで拡大)

 

本体にはどちらをマスターにするかの設定があるが、本製品では出荷時から設定済み。設定不要で導入できるのは親切だ(画像クリックで拡大)

 何はともあれ、ものは試しだ。次のページからBL-PA100KTを導入してみよう。