標準画質の映像をハイビジョン映像にアップスキャンして表示できる次世代アップスキャンコンバーター「HDオプティマイザー」。以前にこの連載で取り上げた際には、PS2とWiiのゲームの画質向上の目的で使用してみたものの、今ひとつ大きな効果は得られなかった。「HDオプティマイザー」の本当の実力はあの程度だったのだろうか?

HDオプティマイザーについて解説していただいた、AHS代表取締役兼CEOの尾形友秀氏

 そこで今回は前回の疑問を解消すべく「HDオプティマイザー」の企画・発売元であるAHSに伺い、機能の追加検証を行った。取材の際には製品化に至った経緯や効果を発揮しやすい映像の種類など様々な話を伺うことができたので、取材の内容を交えながら最新の検証結果を確認していくとしよう。

 今回2度目の登場となるHDオプティマイザーは、コンポジットやコンポーネント端子から入力した信号をHD信号に作り替えてHDMI端子で出力するアップスキャンコンバーター()だ。今回取材に伺ったAHSのオフィスに入って目についたのが、PlayStation、PS2、PS3、Xbox、PCエンジン、スーパーファミコン、メガドライブ、3DO Realなどの歴代ゲーム機の数々。前回テストしたときにはPS2とWiiを使って検証をしていたが、このテスト環境はそれどころではない。

※アップスキャンコンバーター…水平同期周波数の異なるディスプレイに表示するため、映像出力信号を高い周波数に変換する機器のこと。

 「アップスキャン製品は以前から登場しているのですが、ファミリーコンピュータのコンポジット信号に対応していなかったり、あるメーカーの液晶テレビではPlayStationの画面表示ができないといった問題がありました。我々としても様々な機器に対応できるように検証してきました」(尾形氏)

 なるほど、アップスキャンによる画質向上の機能については、企画当初から「ゲームの画質向上」が強く意識されているようだ。アップスキャンコンバーターという製品は、従来はコアなゲームファンがPCモニターなどを使ってゲームを高画質で楽しむためのアイテムだっただけに、順当な考え方なのかもしれない。

AHSが2007年9月7日に発売した「HDオプティマイザー」(画像クリックで拡大)

 実際の購入層についてたずねてみると、尾形氏は次のように語った。

 「当初はゲームファンが多かったようですが、現在はアニメファンの方からの注目が強いようですね。また映画の好きな方からも問い合わせをよくいただきます。ヨドバシカメラの店頭では映画の映像を用いて展示していますし、映画ファンの方も数多く買っていただいているようです」

 家電量販店の店頭で実際の画質向上効果を体験し、納得して購入していく人も多いようだ。これらの機能は前回詳しくテストできなかった部分だけに、今回は効果の分かりやすいソースを用意して実際の映像をチェックすることとした。