「ヒュ~ドロドロ~みたいな曲ってない?」と小学生の娘が言いだした。

 何やら、夏休みのイベントで肝試しをやるので、お化けとか妖怪なんかの曲を探しているらしい。ちょうど先日、懐かしい妖怪・怪奇もののアニメやドラマの曲を集めたコンピレーションアルバム『妖怪ソングセレクション お化けは死なない』が発売されるというニュースを読んだばかり。熊倉一雄版「ゲゲゲの鬼太郎」、中山千夏の「ドロロンえん魔くん」、ハニー・ナイツの「妖怪人間ベム」、アニメ版「どろろ」の主題歌「どろろのうた」など、全20曲収録ってことで、ちょうどよさそうジャンと思ったんだけど、こちらの発売は8月22日と、まだちょっと先なのでした。残念……。

 というわけで、「ゲゲゲの鬼太郎」で検索してみると「mora」でスグに出てきたのは、この春に公開されたウエンツ君主演の実写版「ゲゲゲの鬼太郎」のサウンドトラック。あの映画、大泉洋のねずみ男なんていう配役も面白かったけど、妖怪ディスコみたいになっていた墓の下倶楽部のシーンで流れていた曲も楽しかったなぁと思い出して、何曲か試聴してみた。「リッスンジャパン」によると、音楽を担当したのは、過激なライブで知られるエレクトーン奏者のTUCKERと、玉置成実や島谷ひとみなどに楽曲を提供している中野雄太……ということで、全体にいい感じにノスタルジックで楽しげな仕上がり。だけどやっぱり私世代は、熊倉一雄が歌う「ゲゲゲのゲ~♪」が聴きたいよね。そうそう、現在フジテレビ系で放送中のアニメ版では泉谷しげるが歌っていて、こっちもいい味出していた。ところが、どっちも見つからないんだなぁ。惜しい……。

 ちなみに「妖怪人間ベム」は、「mora」で東京スカパラダイスオーケストラのliveバージョンと、『TV Jazz(昭和40年代篇)』というアルバムに収録されているジャズバージョンを発見。

「OnGen」にあったGO!GO!7188(ゴウゴウナナイチハチハチ )というアーティストの「妖怪人間ベム」はバリバリのロックバージョン。試聴ではイントロしか聴けないけど、けっこうオドロオドロしい

 なんて具合に、つい懐かしい曲を探していたら、娘からダメ出し。

 「ぜんぜん怖くないよー

 確かに、おっしゃる通り……。あの当時の妖怪ものって、子供向けになっていると言うか、恐怖一辺倒じゃなく、コミカルな要素があったもんね。

 しかし親たるもの、ここで引き下がってはいけない。イマドキの子たちを怖がらせるなら……、そうそう! ハリウッドも震え上がったジャパニーズホラー! があるじゃない。

 というわけで、映画『THE JUON/呪怨』のオリジナル・サウンドトラックを「リッスンジャパン」で探し出した。また、「mora」では『映画“着信あり”オリジナルサウンドトラック』。『「リング」「らせん」~MUSIC FROM AND INSPIRED BY~』なんていうのも発見。現在公開中の中田秀夫映画「怪談」の音楽も担当している川井憲次の重低音はキョーレツで、「呪いのビデオ」とか……もう夢に見そうです~。

「OnGen」にはジャパニーズホラーのサントラなどを集めた特集「ホラーサウンド」のページが。いやぁ、どれも、怖いです……

 何しろ、ジャパニーズホラーの音楽って、例えば「オーメン」や「エクソシスト」といった海外のオカルト映画の音楽と違って、「この曲はあの映画!」とスグ分かるような印象的なメロディーは少ない。その代わりどれも、ジワジワと背後から何かが迫ってくるような、心理的圧迫感の演出に長けてるのが多いんだよねぇ。

 よぉし、これをバックに、本物のお経あたりをたっぷり流してあげれば、怖いもの知らずのイマドキの子供だってビビるんじゃないか……。いや、私だって、こんな曲ばっかり聴いてたらマジでコワイよ。

本日の肝試しの合計……「妖怪人間ベム」(GO!GO!7188)150円と川井憲次の「呪いのビデオ」200円、「般若心経(はんにゃしんぎょう)」200円で計550円。

筆者紹介 波多野絵理(はたの・えり)
 秘密にしていたわけではないけど、この連載で、年齢も家族構成も、趣味も過去の恋愛も、みんなバレてしまった(ような気がする)フリーライター。すいません、子供たくさんいます。80年代から、旅行ガイドブック、日経クリックなどのパソコン誌、オンライン書店、デジタルメディア制作会社などを経て、得意分野は生活感のある原稿とインタビュー。好きなものは、本・映画・旅行・美術・音楽・オカルト・双子。本棚しかない家を建てました。共著に「懐かしのNHKこども番組コレクション」(アスキー)。