そろそろ一眼レフが欲しい。コンパクトサイズのデジタルカメラでは物足りなくなった。そんなユーザーにお薦めなのが、ニコンのD40xだ。実売価格は標準ズームレンズ付きで約9万円と安い。でも安いと心配ですよね。フレンチのフルコースディナーが2000円と聞くと、味が期待できなくなる気持ちと似ている。筆者が仕事で使っているデジタル一眼レフカメラは、購入当時の値段がボディのみで約80万円!ただし、自腹じゃないけど…。いかにもいい写真が撮れそうな価格設定だから、安心して撮影現場に向かえる。

 そこでD40xで仕事ができるのか。ちゃんと試してまいりました。しかも被写体はグラビアやドラマなど幅広い分野で活躍中の小向美奈子ちゃん。有名カメラマンに撮られることが多く、出来の悪い写真になってしまったなら、所属事務所から出入り禁止を宣告されそう。若干の緊張感を持って、渋谷で撮影してきました。

中古で買えば2万円しない75-300mmのズームレンズを使用。ニコンは安いレンズでもしっかり写るところに好感が持てる(約100mmの焦点距離で撮影)(画像クリックで拡大) 【拡大表示は画像をクリック】 200mmぐらいまでにズームすると、背景がきれいにぼける。後ろに人が歩いていたとしても分からない。コンパクトカメラではこうはいかない(画像クリックで拡大) 【拡大表示は画像をクリック】

 撮影現場にタクシーが着く寸前、「あっ、カメラを忘れた!」と思わず絶叫しそうになる。ところが、ちゃんと筆者の左肩に、カメラはぶら下がっていた。レンズと合わせても700g。普段、kg単位の機材を担いでいる身にとっては、虫が止まっているぐらいにしか感じられない。肩凝りに悩むこともなさそう。もともと頑丈で肩凝りしないんだけどね。

 小向美奈子ちゃんも興味津々。「私にも撮れるかな」とカメラを奪って、担当マネージャーの青木さんを執拗に追い掛け回す。小型で軽いことが、だれにでも使えそうないいイメージを与えてくれる。では実際の写りはどうなのか。

 当然の結果なのだが、高級一眼レフカメラで撮影したものと全く変わらない。強いて言えば、軽すぎて手ブレした写真がいくつか見られたぐらい。露出の確認も、まず撮影した画像を表示させて、カーソルキーを下に1回押せばヒストグラムを表示、もう1回押せば明るくなり過ぎた部分を反転しフラッシュさせながら示してくれる。重いプロ用デジカメをやめて、こちらに切り替えることを本気で検討したくなる。

標準ズームレンズに付け替えて広角側で撮影。内臓ストロボを光らせて、顔が暗くならないようにした。動きのある写真を撮るのに、小型軽量のD40xは都合がいい(画像クリックで拡大) 【拡大表示は画像をクリック】 歩道橋の上で撮影。意識してハイキーな写真を撮ったといいたいところだが、ISO感度の設定ミス。800だったため全体に白く飛んでしまったが、結果的に雰囲気のある写真に仕上がった(画像クリックで拡大) 【拡大表示は画像をクリック】

 結論を言えば、仕事に十分に使えます。グラビア撮影で問題があるとしたら、カメラが小さすぎて周囲からは記念写真を撮っているようにしか見えないこと。いかにも仕事をしていますという雰囲気は、現場では必要なことが少なくない。シャッター音も軽めの音なので、被写体は心配になるかもしれない。大丈夫なんだけれど…。緊張感の足りないところが最大の弱点だろう。逆に言えば、プロの仕事というのは、機材の見栄えの影響が大きいということなのか。

 明日はアイドルの撮影ですと言われて、D40xにまず手を伸ばすようになるためには、まだまだ修行が足りない筆者だった。

ISO感度を100に設定しなおして撮影。光の条件が良過ぎると、雰囲気のある写真にするのは逆に難しい。小向さんの魅力に助けられた(画像クリックで拡大) 【拡大表示は画像をクリック】

(寺尾 豊=BPtv)


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