auの秋冬モデル12機種が発表になったが、このうち“ワンセグケータイ”は2モデル。初期ワンセグケータイの名機とも言える日立製作所製「W41H」の後継機種である「W43H」と、世界初のワンセグケータイ三洋電機製「W33SA」の後継機種「W43SA」だ。


W43Hは“2スタイルチャージャー”卓上ホルダーが斬新!

 どちらも前機種よりデザインも機能もパワーアップしている。例えば、W43Hの卓上ホルダは、“2スタイルチャージャー”と呼ばれるスタイルで、縦置きでも横置きでも充電しながらワンセグを閲覧できる仕様となっている。W41Hの卓上ホルダも評判が良かったが、今回はさらに使いやすく、格好良く仕上がった。しかもこれ、エコ素材である“植物由来樹脂エコディア”で作られているのだとか。

横置きで卓上ホルダに置いた様子。もちろん充電もできる ぐるんと回せば縦置きスタイルに。データ放送を楽しむ時など出番が多いスタイルだけに、この卓上ホルダの登場はうれしい(画面をクリックすると動画が見られます。WMV形式・672KB・5秒 ※パソコン環境によっては再生できないこともあります。あらかじめご了承ください)

 外部メモリーへの長時間録画も可能になったほか、外観も一回りスマートになり、持ちやすい。W41Hのように「いかにもワンセグ!ミニテレビ風」というデザインではないところがおしゃれ。角がすりガラスのような素材で覆われていて、化粧品のビンのような質感もいい。

 注目は、この秋流行のゴールドとバイオレットを合わせたようなカラー“ミスティックバイオレット”。見る角度によって色が変化する塗料「マジョーラ」を使用しており、女性に人気が出そうだ。これまで女性を意識したワンセグケータイは皆無だったので、この魅力は大きい。十分、他のキャリアのワンセグケータイに対抗できるだろう。

左から、ミスティックバイオレット・メローホワイト・センシアルブルーの3色。全色、角がすりガラス仕上げで、ファッション性と本体を小さく見せる効果がある ゴールド系ホログラムチックなマジョーラ塗装とすりガラスのような加工が斬新。この秋、マニキュアと合わせたくなる色だ

音量の上げ下げも、一目瞭然。細かい使い勝手もW41Hより向上したように思う


スタイルを頑固に守り続けたW43SA

 一方W43SAは、連続視聴時間が前モデル「W33SAII」の2時間45分(イヤホン出力時)から、一気に4時間40分(同)に延びたのが最大のポイントだ。さらにデザインが前機種のぶ厚いイメージから、カラフルでかわいい雰囲気に大変身。特に木目調という大胆な塗装を施した“ウッドブラック”は斬新だ。好みは別れるだろうが、この“冒険”には拍手を送りたい。

 ワンセグ視聴スタイルはW33SA/W33SAIIと同様、手持ちスタイルを堅持。横長のワイドで楽しみたい場合でも、端末を開いたまま本体全体を90度回転させることになる。他のワンセグケータイがワイド表示の際の扱いやすさを考慮し、どれも回転2軸式を採用しているにもかかわらず、同社のこのこだわりは何なのだろうか?

 前モデルでは動きに自由度がなかったアンテナ(ワンセグ/FMラジオ共用)は、今回、可倒式となった。ぐるぐる回して画像調節できるようになった点は十分評価に値する。

 確かに全体的には“AQUOSケータイ”「Vodafone 905SH」のような、“90度回る液晶”といった派手さはない。だが、W43SAは自然な操作で扱え、かわいい印象がウリ。これ見よがしではなく、さりげなくワンセグを利用するスタイルを追求した端末だ。

左から、クレストイエロー・カララホワイト・ウッドブラック。木目調が奇抜で目を引く MicroSD挿入口。今回、W43HもMicroSD採用となった

ぐるぐる回せる可倒式アンテナで、画像調節は格段に向上(画面をクリックすると動画が見られます。WMV形式・1.86MB・18秒)


MNPを意識するならもうちょっとあってもよかった、ワンセグ端末

 今回のauの発表会では、冒頭、携帯電話番号ポータビリティ(MNP)を意識したというKDDIの小野寺正社長のあいさつがあった。しかし、キャリアを変えてまでも魅力的で欲しい!と思わせるための“仕掛け”の一つとして、もう少しワンセグケータイに力を入れてもよかったのでは、と思う。MNPに乗るモチベーションとして、ワンセグケータイの存在は重要な位置を占めるはず。もっと意表を突いたデザインのワンセグケータイを投入してほしかった。

 家で見るワンセグ。電車の中で見るワンセグ。みんなで覗き込むワンセグ。筆者はいろんな視聴スタイルに合った斬新なギミックのあるワンセグケータイは、MNPのムーブメントを活性化すると思っている。それだけに、今回12機種も新たに投入しながら、対応モデルがわずか2台という結果をとても残念に思う。ストレート型ワンセグとか、超スリムワンセグとか、アルミ製ワンセグ、防水ワンセグ(笑)などなど、“デザインのau”らしいアイデアの詰まったワンセグの登場を、ユーザーは待っているのではないだろうか(私だけ?)。

筆者紹介 平戸 京子(ひらと・きょうこ)
EZweb公式サイト「ちょ~絵文字」代表。「Today's Kyota」主宰。かわいいデジタルガジェットにほれこみ、ミーハー根性で追いかけていたら、いつの間にかこの道に。フットワーク軽く、どこにでも出没する。好奇心旺盛で、興味がある場所なら海外へ行くのも厭わない。3人の子を育てるお母さんでもある。