「JWordって何なの?」というのがネットで話題に

 ネットの世界ではときたま「JWord」が話題になる。

 先日も2ちゃんねるで、「JWord」のFAQに収められている「技術情報:CnsMinについて」という項目を取り上げたサイトが話題になっていた。この技術情報ページは「残念ながら、一部のスパイウェア検出ツールなどが、JWord プラグインを構成するファイルをブラウザハイジャッカーもしくはスパイウェアとして検出する現象が確認されています。しかし、JWord プラグインは、ブラウザハイジャッカーでもスパイウェアでもなく、そのような機能を持つものではありません」という文章から始まっている。やはり知らないで使っていたけど、JWordがスパイウエアではないかと不安を感じている人がいるのだろう。

 そもそもJWordとはどんなソフトなのか?

 JWordは検索エンジンの一種だが、GoogleやYahoo!のようなWebサービスとは違って、Internet Explorerの機能の一部となって動作するようになっている。このため、JWordを利用するためには、最初にこの機能をインストールする必要があるのだが、よくわからないままインストールしていたり、パソコン購入時にインストールされていたりすることがある。

 JWordがインストールされていると、Internet Explorerのアドレスバーにキーワードを入力することで直接検索することができる。だから、JWordがInternet Explorerにインストールされているかどうかは、試しにアドレス欄に何かキーワードを書き込んでエンターキーを押してみると分かる。例えば、「パソコン」と指定してみると、画面左にJWordの一覧が表示され、画面右にパソコンメーカーである日本ヒューレットパッカード株式会社のホームページが表示される(検索時期で表示が変わることもある)。なお、訳あってこの画面はSleipnir2で試している(理由は後ほど説明する)。

アドレス欄に「パソコン」と入力して「Enter」キーを押す

画面左にJWordの検索結果が一覧表示され、画面右にパソコンメーカーである日本ヒューレットパッカード株式会社のホームページが表示される

 画面左のJWordの表示はいいとしてなぜ右側に特定メーカーが表示されたのか。実は、JWordは「パソコン」というキーワードが入力された場合、そのメーカーのPRを表示する仕様になっているからだ。

 JWord株式会社のWebページを見ても分かるが、「JWordは、アドレスバーに会社名、商品名などの日本語を直接入力してインターネット検索が簡単・便利にできるサービスです」とある。つまり、検索対象は基本的に会社や商品ということなのだ。

 商品や会社に関係ないキーワードだとYahoo!の検索リストが右側に表示される。

例えば「残暑」というキーワードだとYahoo!の検索結果が表示される

 設定にもよるが、JWordがインストールされていない場合は、次のように別の表示になる。

JWordがインストールされていない場合の一例


Sleipnir2ならJWordのインストールは不要

 ということは、JWordって広告ソフトウエア(アドウエア)なんじゃないの? と疑問に思う人もいるだろうし、よくわからずにインストールした場合は不愉快に感じられることがあるだろう。しかも以前のJWordは、一度インストールすると簡単にはアンインストールできないようになっていたし、スパイウエア検知ソフトによってはスパイウエアと判断することもあった。このため、ネットではJWordはマルウエア(悪質なソフトウエア)やスパイウエアではないかという悪評が立ったことがある。そこで最初に紹介したような「技術資料」が用意されたのだろうし、アンインストールについても現在では改善され、「コントロールパネル」の「プログラムの追加と削除」からアンインストールが可能になっている。

 JWordの基本機能はCnsMinと呼ばれる中国製のプログラムで、オンラインでインストール可能だ。利用したい人はGoogleなどで「JWord」を検索すればインストールサイトが見つかるだろう。直接リンクしないのは、リンクをクリックした途端にインストールするように促されて驚くことがあるからだ。インストールの際は、次のようなメッセージが表示される。

JWordをオンラインでインストールすることを通知する表示。「インストールしない」を選ぶと、JWordはインストールされない

 ちなみに私は、Internet Explorerのアドレス欄でGoogleを検索するようにしているので、JWordはインストールしないことにしている。代わりにJWordの機能を使ってみたいときは、タブブラウザーであるSleipnir2を使っている。Sleipnir2の場合は、最初からJWordの機能が組み込まれているのにInternet Explorerの機能への影響がないからだ。少し難しい話になるけど、Sleipnir2ではアドレスバー検索リクエストでキーワードをJWord用のアドレスに取り込むことで機能を実現している。

Sleipnir2のアドレスバー検索リクエスト指定

 なお、Internet Explorerのアドレス欄でGoogle検索を実行させるには、レジストリーをいじることが必要だ。JWordや類似の機能を除去した後、以下のレジストリー・キーを作成する。自己責任が持てる人は挑戦してみてもいいかもしれない。

レジストリー・キー
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\SearchUrl\g

http://www.google.co.jp/search?q=%s&ie=Shift-JIS&oe=Shift-JIS&hl=ja&lr=lang_ja

レジストリーでGoogle検索を指定する。この設定の場合は、プリフィックスに「g」を使いキーワードはシフトJISコードで送信している

「g パソコン」とアドレス欄に入力する

Googleの検索結果が表示される

 自著の広告みたいになるけど、こうしたInternet Explorerの機能の追加・変更については「ブラウザー・スクリプティング これは便利!ブラウザー超カスタマイズTips集」という本を書いたことがあるので関心のある方は参考にしていただきたい。

筆者紹介 佐藤 信正(さとう・のぶまさ)
テクニカルライター。1957年東京生まれ。国際基督教大学卒業後、同大学院で言語学を学ぶ。小学生のときにアマチュア無線技士を免許をとり、無線機からワンボード・マイコンへ興味を移す。また初代アスキーネットからのネットワーカー。通信機器や半導体設計分野のテクニカルライターからパソコン分野へ。休刊中の「日経クリック」で10年間Q&Aも担当していた。著書「VBScriptハッカーズ・プログラミング」「JScriptハンドブック」など。

著者

佐藤 信正(さとう のぶまさ)

テクニカルライター。1957年東京生まれ。国際基督教大学卒業後、同大学院で言語学を学ぶ。小学生のときにアマチュア無線技士を免許をとり、無線機からワンボード・マイコンへ興味を移す。また初代アスキーネットからのネットワーカー。通信機器や半導体設計分野のテクニカルライターからパソコン分野へ。休刊中の「日経クリック」で10年間Q&Aも担当していた。著書「Ajax実用テクニック」「JScriptハンドブック」「ブラウザのしくみ」など。