「GPS端末」でお宝をゲットしよう!

「ジオキャッシング」の世界へようこそ

 徳川の埋蔵金やフィリピンの山下財宝、M資金……ちょっと洒落にならない例を挙げてしまったかもしれないが、洋の東西を問わず「財宝伝説」は枚挙に暇(いとま)がない。幼き日、冒険小説や漫画に登場するこうした“宝探し”に、胸躍らせた方も多いだろう。現実には“徳川埋蔵金発掘番組”のように、無残な結果に終わるのが関の山で、大人になるにつれてほとんどの人はそのようなトキメキを忘れてしまう。

 夢を持とうと持つまいと、現実の財宝を見つけることは困難だが、それをゲームとして楽しむ遊びがひそかな人気を集めている。それが「GEOCACHING(ジオキャッシング)」だ。

世界中の“お宝”のありかが登録されている、GEOCACHING.COM

 ジオキャッシングとは、「Geography(地理)」と「Caching(物を隠すこと)」を組み合わせた造語で、GPSの位置情報を用いた「宝探しゲーム」のこと。「キャッシュ」と呼ぶお宝を隠す際に、GPS端末を用いて隠し場所の位置情報を記録し、Webサイトに登録する。ゲームに参加する人は、その情報を基にキャッシュのありかを探し出すというものだ。宝のありかを「一本杉」や「天狗岩」といった名称や目印ではなく、緯度・経度で示すというわけである。

 参加方法は至って簡単。ジオキャッシングの総本山であるWebサイト「GEOCACHING.COM」にアクセスし、キャッシュのありかを検索する。ページにはキャッシュの緯度・経度やヒントなどが書いてあるので記録しておき、その情報を基にキャッシュを探しに行けばいい。

そんなの簡単でしょ? いえ、実は結構頭を使います

 キャッシュを見事探し当てると、その中には「ログブック」と呼ばれる記録用紙が入っているので、見つけた日付や時刻、名前などを書き込んで、キャッシュの中にある“お宝”を一つゲットできる。お宝をもらう際には、代わりに自分が用意したお宝を入れるというのがマナー。お宝といっても高価なものである必要はなく、キーホルダーやボトルキャップのような小物、コインなどでも構わない。最後に、探し当てたキャッシュを元の場所に戻す、というのが大まかなルールだ。

 緯度・経度で示された場所に行ってキャッシュを見つけるだけなんて、「簡単なんじゃないの?」と思われる方も多いだろう。それは半分は正しいが、半分は間違いである。確かに「何度・何分・何秒」単位まで詳しいGPS情報が分かれば、海上や山の中でもない限り、目的地にたどり着くのは簡単だ。しかし、キャッシュは岩の裏や草むらの中などに隠されているため、位置情報が分かったからといって、すぐに見つかるわけではない。言ってみれば、部屋の中で無くした物がなかなか見つからないのと同じこと。そこがまたチャレンジ精神をかき立てるのだ。

 さらに、隠されている「キャッシュ」がお宝そのものとは限らない。キャッシュにはお宝自体を隠した「トラディショナル・キャッシュ」と呼ぶシンプルなもの以外に、お宝の場所を示した“ヒント”を隠す「マルチ・キャッシュ」などもある。簡単に見つかる初心者向けのキャッシュから、キャッシュに入っているヒントやなぞかけを解かないと見つけ出せない上級者向けのものまで幅広く、参加者の好みで選べるようになっている。

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