我が子らの通う安房(あんぼう)小学校の校庭は、おそらく全国の小学校の中でも最大級の広さを誇る。何しろ1周200メートルのトラックが悠々と確保され、校庭の一角には児童たちが手掛ける田んぼや畑もあり、さらに敷地の奥には「体育の森」と呼ばれる森が広がっていて、ちょっとしたフィールド・アスレチックまである。まるで自然公園のような校庭で、それだけに草刈りなどの作業はめっぽう大変だが、子供たちにとってはこの上ない恵まれた環境といえよう。
そんな広大な校庭を舞台に、12月には毎年恒例の持久走大会が開かれる。僕が小学生のときは、持久走大会といえば校庭のトラックをぐるぐる回るだけの味気ないものだったが、さすが屋久島のそれはひと味もふた味も違う。トラックあり、ロードあり、そしてトレイルありの、まさにクロスカントリーともいえる持久走大会なのだ。

3年生の娘は今回で3度目となるが、1年生の息子にとっては初めての持久走大会。「スポーツ少年団」で娘はバレーボール、息子はサッカーをやっていることに加え、毎日往復6キロの通学路を歩いているだけあって体力には自信があるらしく、二人とも上位入賞をねらって意気込んでいた。
大会当日は、12月にしてはポカポカ陽気で、しかも雲ひとつない穏やかな天気に恵まれた。準備体操のあと、最初の出番は娘たち3年生だ。事前に配布されたコースマップによれば、トラックを2周したあと正門を出てロードを走り、裏門から再び校内に戻ると最奥部に広がる森の中へと入っていく。そして森を抜け出たら、最後にトラックを3分の2周ほどしてゴールという、全長1.2キロのコースを走る。




