この夏、我が子らはやたらと水泳に力を入れている。水遊びだけでは飽き足らず、いよいよ泳ぐことの楽しさに目覚めたようだ。夏休みに入ると一定期間、小学校のプールを児童のために開放するのだが、どちらかというと水があまり得意ではない娘は、昨年までは積極的に足を運ぼうとしなかった。ところが今年は一転し、一年生になってプールの楽しさを覚えた弟と一緒に、二人とも真っ黒に日焼けするほど通い詰めていた。
しっかりした泳力が身につけば、海や川など「オープンウォーター」で遊ぶ機会の多い屋久島においては、「危険回避能力」が高まるだけでなく、遊びの幅もぐっと広がる。子供たちの興味が水泳に向いている今年こそ、泳ぎを習得させるチャンスといえる。そこである晴れた日に、我が子らに泳ぎを教えてやろうと、川遊びに誘った。

「あとで川へ遊びに行こうか。お父さんに二人の泳ぎを見せてよ」
「うんっ、いいよー!」
「どこの川へ行くのっ!?」
我が子らの食いつきのよさは、予想通りだ。
「そうだなぁ……。久しぶりに宮之浦(みやのうら)川にでも行ってみようか」
毎年夏になるとよく訪れるその場所は、流れが穏やかで水深も程よく、おまけに都合よく川底が砂地になっている。子供たちが遊ぶにはもちろん、水泳の練習をするにも絶好のスポットといえる。選択肢は他にもあったが、この日は宮之浦で行われる島内最大の祭り、「ご神山祭り」に行く約束を子供たちとしていたので、それなら少し早目に家を出て、1往復分のガソリン代で効率よく楽しもうという算段をしたわけだ。
夕方4時ごろにいつもの場所を訪れると、この日は日曜日ということもあって、川辺は多くの人で賑わっていた。我が子らも早速水着に着替え、もはやライフベストは着用せずに、川に飛び込んで水と戯れる。一年前は多少なりとも水に対して恐怖心のあった二人だが、学校のプールに通っているうちに克服したらしい。




