屋久島には小学校が8校ある。同じ屋久島町である、隣の口永良部(くちのえらぶ)島も含めれば9校だ。学校数はそこそこあれど、離島では児童数も少なく、多くの学校は1学年あたり数名からせいぜい十数名といったところ。我が子らの通う安房(あんぼう)小学校は島内第2の規模だが、それでも1学年あたり30〜40名程度だ。
最近は少子化の影響で都内の児童数も少なくなったが、足立区にある僕の母校はそれでも全校で800人を超える規模だという。仮にこの島に移住していなければ、おそらく我が子らも通ったはずの小学校だ。僕たち夫婦も東京の小学校のPTAを経験しないまま島へやってきたが、それほどの大所帯にあっては、PTA活動に積極的に参画することはなかったかもしれない。それに比べて島の学校は規模が小さい分、そうもいかない現実がある。何しろ「PTA総会」といっても、体育館の3分の1がようやく埋まる程度の、小ぢんまりとした組織なのだ。

「今年も何かしら“役”をやらないといけないかもね……」
前年度に娘のクラスで「学級PTA委員長」を務めた妻がそう言うのには、ワケがあった。息子を含む今年の新入生は37名で、ギリギリのところで2クラスに分かれたのだ。その結果、息子は「ろ組」で19人のクラス。そのうちの約半分は、今年がPTA初体験となる保護者で、役を担うのは上級生に兄弟のいる、ある程度勝手の分かっている保護者のほうがいいだろうというわけだ。ちなみに屋久島では「1組」、「2組」ではなく、「い組」、「ろ組」と数える。かつて「は組」まであったかどうかは知らないが、昔からの名残でそう呼んでいるらしい。もっとも安房小学校で2クラスある学年は、5年生と1年生の2学年だけだ。




