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屋久島初のバイオトイレ(後編)

2008年1月7日

故郷の東京で新年を迎えてから屋久島に戻ると、僕は再びバイオトイレを目指すことにした。今度は前もって屋久島観光協会に確認してみるも、トイレはまだ開放されていないという。何でも年末から年始にかけて、屋久島は大荒れの天候に見舞われ、手すりの設置工事ができなかったらしい。

「1〜2週間のうちには完成させて開放するつもりですが、それも天候次第ですね」

「そうですか……。トイレの中を撮影したいだけなんですけど、鍵を借りることはできませんかね?」

「いいですよ」

探りを入れるように聞いてみると、ずいぶんあっさり了承してくれた。最初から鍵を借りれば「二度手間」にはならなかったわけだが、今となっては後の祭りだ。

年が明けて気持ちも新たに、借りてきた鍵を握りしめ、今年最初のトレッキングへ。といっても目指す先は山頂ではなく、山中のトイレ。心境は複雑だ。数日前まで積雪のため通行止めになっていたという「ヤクスギランド線」をクルマで上っていくと、次第に残雪がちらほらと目に付くようになる。僕たち一家が島を離れている間、屋久島もずいぶん冷え込んだらしい。

30分ほどで荒川登山口までやってくると、この時期でも縄文杉を目指す登山客は意外に多く、駐車場はいっぱいだ。ちょっとしたスペースを見つけてクルマを止め、トイレで用を足してから歩きはじめる。もう1月だというのに山の空気は穏やかで、年末年始の寒波など嘘のようだ。バイオトイレの設置された小杉谷山荘跡地までは約5キロ。所々に雪の残るトロッコ道を休むことなくすたこら歩くと、1時間ほどで到着した。

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