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環境世紀ともいわれる21世紀に入って、人と自然との距離感はずいぶん縮まったように思う。老若男女を問わず、それまで登山の世界とは無縁だった人も、「癒し」を求めて山や森に入るようになった。それはそれでいいことだと僕は思う。もっと森のことを知り、自然のことを知り、環境について考えるきっかけになれば、その意義は大きい。しかし、その自然をいつまでも美しいまま残すためには、行政やエコツアーガイドらを中心とした地元の努力が必要なのはもちろんだが、そこを訪れる観光客にも、環境に対するより高い意識が求められよう。

看板や柵などなくても、もっといえば「縄文杉」や「もののけ姫の森」でなくても、そこに美しい樹々や森があれば、自らの感性で純粋に感動する。そんなシンプルで質の高い、そして何よりも思いやりをもった自然とのコミュニケーションが成り立てば、登山道からゴミがなくなったように、きっと「好循環」がもたらされるに違いない。近い将来にその日が訪れることを、切に願う。

菊池 淑廣(きくち・よしひろ)

1969年、東京生まれ。1993年にスポーツウェアメーカーに入社。一貫して広告宣伝の仕事に携わり、自ら撮影、コピーライト、デザイン制作までマルチにこなす。

2005年4月、家族共々屋久島へ移住。それと同時に広告事務所「屋久島メッセンジャー」を設立し、雑誌やウェブサイトなどを通じて屋久島の情報を発信しながら、広告プランニング、撮影、コピーライト、ロケ・コーディネートなど、幅広く活動している。著書に「屋久島で暮らす あるサラリーマンの移住奮闘記」(山と溪谷社)。

ブログ「フォトライター菊池の屋久島移住ライブ日記」も公開中。

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