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涙の登山道

2007年9月18日

屋久島の登山道はきれいだ。はじめて屋久島の山を歩いたとき、僕自身そう思った。目立ったゴミはほとんどなく、たまに落ちているのを拾うことはあっても、ガムやアメの包み紙など、捨てたというよりはうっかり落してしまったと思われるゴミがほとんどだ。

それでも以前は、それなりにゴミが多かったと聞く。それが今では、エコツアーガイドの人たちを中心とした地道な活動の甲斐があって、ほとんどゴミを目にしなくなった。道がきれいなら、ゴミを捨てる人もいなくなる。そんな「好循環」が生まれているといえよう。もっとも環境問題が取り沙汰される昨今、登山者自身のマナーが向上しているのも確かだ。

一方、日本で最初に世界自然遺産に登録された屋久島では、観光客の急増によって様々な影響が出ている側面もある。屋久島の代名詞ともなっている「縄文杉」ルートや「白谷雲水峡」は、特に人が多く集中するため、トイレの処理能力オーバーによるし尿問題、踏圧による植生への影響や登山道の荒廃などが心配されているのだ。

かつて「大岩杉」と呼ばれていた巨木は、いつしか「縄文杉」というロマンあふれる名前で呼ばれるようになり、苔むした神秘的な森は、最近になって「もののけ姫の森」という好奇心を掻き立てるような名前で呼ばれるようになった。そして人々はそれらの言葉に誘われるように、こぞってそこを訪れる。

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