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南の島の雪だるま 2007

2007年2月13日

「雪だるま、つくりに行こうか」

「え!? 雪なんか、どこにあんの?」

「山の上」

「行くーっ!」

2月はじめの日曜日、積雪でしばらく通行止めだった通称「ヤクスギランド線」がようやく開通した。こんな日こそ雪遊びのチャンス。屋久島は前週の寒さから一転し、すっかり春のような陽気で、この日も20℃近くまで気温が上がった。こうなると雪が融けるのは時間の問題。この日を逃せば、今年は雪遊びの機会を逸してしまうかもしれなかったので、子供たちを誘ってみた。

遅めの昼食をとってからクルマに乗り込み、キーをひねる。外気温を表示するパネルは17℃を示している。

「こんなにあったかいんだぁ。雪、溶けてないかなぁ…?」

「行ってみればいいじゃん!」

我が子らはすでに行く気満々で、雪があろうがなかろうが、とにかく行かないと気が済まない様子。とりあえずクルマを走らせ、我が家から5分程で「ヤクスギランド線」に入る。それから徐々に標高を上げていくと、カウントダウンをするかのように、見る見る気温が下がっていく。

「あ、15℃になった!」

「もう、マイナス14℃だよ!」

いくら教えても息子は、その意味を知ってか知らずか「マイナス」をつけて読む。「マイナス=寒い」という概念だけは、なんとなく捉えているのかもしれない。

「100メートル高くなると、0.6℃下がるんだよ。ヤクスギランドは1000メートルくらいだから、船行のウチよりも6℃くらい寒いかな。実際にはもっと寒いだろうけどね…」

「………???」

子供たちにとっては少々難しい話だが、このときは理解できなくても、実際にそれを目の前で体感しているわけだから、なんとなく頭の片隅にインプットされるかもしれないと思った。そして20分も走ると、道脇に雪がちらほらと現れはじめた。

「あっ、雪だ! すごーい、きれーい!」

娘はしきりに感動しているが、融け残った雪が道脇にあるだけで、決してきれいという程の風景ではない。久しぶりに見る雪にテンションも上がっているのだろう。

「お父さん、まだぁ? もうこの辺でつくろうよぉ、雪だるまぁ…」

息子は待ちきれなくて仕方がない。

「この分なら、上はもっと雪が積もってるぞ〜」

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