(文・写真=温井 ちまき:トレンド・ジャーナリスト)
去る2月のアカデミー賞授賞式。日本の『おくりびと』も話題になったが、米国ではなんといっても『スラムドッグ$ミリオネア』だ。8部門も受賞したのだから当然なのだが、それだけが理由ではない。インド人スタッフの感動的なスピーチや主題歌「Jai Ho」の力強いパフォーマンスを通じて“あふれるインドパワー”とでもいったものが米国人を魅了したからだ。『スラムドッグ〜』のおかげでインドへの関心が全米で高まっており、特に顕著なのがダンスだ。同映画にはボリウッド映画を真似た大がかりなダンスシーンがあり、それを習いたいという米国人が急増している。
全米に広がるトレンド
ボリウッドダンスとは、ムンバイを拠点に制作されるインド映画、いわゆる「ボリウッド映画」に登場するダンスの総称だ。特に決まった動きがあるわけではなく、インドの古典舞踊、ジャズ、ヒップホップ、フォークダンスなど、古今東西のダンスの要素や動きがミックスされている。映画では登場人物の心象を表現するため挿入されるが、スター俳優が大勢のダンサーを従えて歌いながら踊るシーンはまさに圧巻だ。
その派手なダンスが、米国人にウケた。ニューヨーク、ワシントンDC、アトランタ、シカゴ、シアトルなど、さまざまな都市でボリウッドダンスクラスが突然混み始めている。






