(文=中村 孝則:コラムニスト)
“寿司シャン”も登場…和食と相性抜群のシャンパン
新年の幕開けは、泡の弾ける音がよく似合う。
泡といってもバブル経済の崩壊といった、しょぼい話ではない。典雅な金色の美酒、シャンパンのことである。そもそも祝の酒でもあるシャンパンは、正月のシンボルとしても相応しいではないか。否、それだけではない。シャンパンは、御節料理とのマリアージュ(相性)がとてもいい、というのが個人的な意見だ。そもそも繊細な味わいのシャンパンは、和食との相性が抜群なのである。最近は、シャンパンを置く寿司屋が増え、食いしん坊の女性の間で“寿司シャン”なる言葉が使われるほど。シャンパンと蕎麦つゆのマッチングの良さは、通の間ではちょっとした常識だし、かつて食や酒に造詣が深かった作家の内田百閒は、その著書『御馳走帖』の中で、シャンパンに一番あう料理は“おから”と書いていた。個人的には、伊達巻きと田つくり、数の子とシャンパンの組み合わせが密やかな愉しみである。




