(文=長坂 道子)
日本ではここ数カ月間、サミットの影響もあってエコブーム旋風の勢いが増しているようだが、エコ先進大陸ヨーロッパにおいては、エコはブームというより、ほとんど「常識」。政界でも産業界でも、そして一般市民の意識の上でも、それは既にかなり広く深く浸透したコンセプトと言えると思う。エコにちなんだ数多くの産業分野のうち、今回は特にフランスにおけるコスメ産業にスポットを当ててご紹介しよう。
フランスは、ヨーロッパでもドイツやスイス、あるいは北欧諸国に比べ、エコの分野ではやや「後進国」の印象だが、ここ数年、とりわけファッションや美容の分野での躍進ぶりが目覚ましい。緑の党が早くから得票を伸ばし、ゴミの分別も当然、そしてスーパーにはごく当たり前にフェアトレード商品が並ぶドイツやスイスにおいて、エコはすでに安定した基盤を築いているが、「エコ=ダサい」、あるいは「エコ=原理主義的」という構図もやはり否定できず、一部の層にのみ受け入れられ、もてはやされてきたコンセプトだったと言える。そんな背景があるところへ、「エコだってお洒落」、「エコはクール」という意識の転換がここ数年、ヨーロッパでは一つの新しいうねりとなっていて、そのリーダーシップをとったのがファッション大国、フランスだった。

オーガニックとフェアトレードの両方をうたった商品




