(文=長谷川 ゆか、監修=プライヴ編集部)
世界中の世論をも巻き込み、大きな国際問題となりつつあるチベットの騒乱を横目に見つつ、昨今のロンドンに“チャイニーズ・パワー”が台頭しつつある。元々英国は、現在は中国に返還された香港を植民地にしていたこともあり、全国各地に大きな中国人(主に華僑)コミュニティを抱える、中国文化とのつながりが深い国。とはいえ、数年前まで中国人といえば、香港から来た広東語を話す人々であった。ところが、この8月に開催予定の北京オリンピックという大きな波に乗り、今、中国本土のカルチャーが、豪快な音を立ててロンドンに殴り込みをかけ始めた。オリンピックのカウントダウンとともに、その広告塔となっているのが、“チャイナ・ナウ”という、ロンドンに設立されたNPO。オリンピック開催直前まで、全英各地で行われる大小約800もの中国関連イベントを仕切っている。その中でも、最近ヴィクトリア&アルバート美術館(以下V&A)で始まったばかりの中国の最新デザイン展「チャイニーズ・デザイン・ナウ」は、各メディア、新聞、雑誌などに大きく取り上げられている、今最もホットなエキシビションだ。

ロンドンのテ−ト・ギャラリーの建築デザインでも知られる、スイスの新鋭建築家コンビ、ヘルツォーク&ド・ムーロンが起用された、北京オリンピック・メイン・スタジアム(北京国家体育場)
撮影=Iwan Baan, 2007年5月




