(粟野 真理子)
裏事情にアジアのニューマネーあり
最近、パリでは現代アート、いわゆるコンテンポラリー・アートが活況だ。コンテポラリー・アートと一口に言ってもそのジャンル分けは難しいが、一般にはアンディ・ウォーホルやロイ・リキテンスタインの60年代ポップアートから現在存命のアーティストの作品までがコンテポラリー・アートと呼ばれている。

そして、そのコンテポラリー・アートが活況の理由だが、業界の方のお話では、ここ数年投機的な目的で作品を購入するアメリカ、中国、ロシア、インドなどの投資家たちのニューマネーの動きが著しいそうだ。つまり、ヘッジファンドや年収300億円も稼ぐようなトレーダーたちが、サザビーズやクリスティーズなどのオークションに出入りし、有名無名のアーティストの作品を異常なほど高い価格で落札していくことが多いという。
オークションでの落札価格は、世間の注目を集め、それが相場価格となっていくことが多いため、投資家たちは自分たちが購入する作品に価値をつけるため、どんどん値を吊り上げていき、いまやコンテポラリー・アートの世界は、買い手のマーケットとなり、バブル気味な勢いを持っているというのだ。

もちろん、ピカソやマチスら巨匠の作品も人気は非常に高く、価値は相当高額だが、なかなか市場に出回るものではない。その点、コンテポラリー・アートの作品なら、とくに存命中のアーティストの作品なら尚更、まだこれからもどんどん制作されていくので、コレクションを増やしていけるという可能性も高いことが投資の対象になりやすいという。そのような背景のもとに、最近では中国のポップアートも大盛況で、また、専門家もまったく知らないような無名の画家の作品が、数千万円で取引されるというケースも多々あるわけだ。
※写真は全てゴリチ氏の作品。バスクを意識した扇の絵。




