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輸出専用モデルとして造られたため、左ハンドルのみであった。メーター・パネルなどにはFRPを使用。

SPL213は英国の薫りからなんとか脱却しようとしていた

エンジンはブルーバード1200などに用いられていた直列4気筒OHV1.2L。だいたい日産自動車が英国オールティンのノックダウン生産などをしていたこともあって、英国調のテイストのエンジンであった。55PSというパワーも、当時の人気モデル、MGミジェットの1.1L、56PSに準じたもの。米国市場では、そのライバルになることを目指したのであった。

ボディ・スタイリングはS211以来のもの。一応フル4シーターで、幌を被った姿もそれを連想させる。スチールになっていることは前述の通りだが、メーター・パネルなどにはFRPが用いられ、初代へのこだわりを見せた。

いま見直してみると、SPL213は英国の薫りからなんとか脱却しようとしていた、当時の日産の心意気のようなものまで感じられ、ちょっと感慨を深くさせられる。そういう意味では佳き時代の1台というものかもしれない。

 

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いのうえ・こーいち

理工系大学院修了。日本写真家協会(JPS),日本写真作家協会(JPA)会員。
主な連載誌は,小学館「ラピタ」,日本カメラ社「日本カメラ」,エイ出版「東京生活」,サドルシューズ「ミニフリーク」など。クルマをはじめとして,乗り物全般を愛好する。著書には「客車好き」(JTBパブリッシング),「ぼくの好きな時代,ぼくの好きな車たち」(エイ出版),「クルマ好きはやっぱりフェラーリが好き」(二玄社),「アルファ156」(経林書房),「世界の自動車100点」(講談社),「世界の名車」30巻(保育社),「男の鉄道ホビイ」(エイ出版社)などがある。

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