
ボディをそっくり作り替えているジュリエッタSZ。テールランプの欠き取りはこれからつけられる。アルミが眩しいばかりであった。
職人たちのノウハウで作られたアルミボディ
当時、軽量化のための素材はアルミであった。加工しにくいアルミは熟練した職人たちの技術力と工作ノウハウによって、クーペに仕上げられていった。木型によるモックアップを使い、手叩きでパネルをつくっていく。それを巧みに溶接し、時間をかけて仕上げ磨き上げていく工法は、ザガートの得意とするところであった。当時の写真を見たほかに後年、その工法を受け継ぐ工房で見学したことがある。たとえば全体の丸みを仕上げてから、テールランプの穴をあけるというリア部分の工作など、独特で興味深いものであった。
そうして、実際のジュリエッタSZを観察すると、手づくりの部分が多い佳き時代のイタリアン・スポーツの代表というようなプロポーションである。走らせてみるといかにも軽量なボディと高性能なエンジン(ジュリエッタSZは100PSエンジンが搭載されていた)を組み合わせたことで、走りの楽しさがダイレクトに伝わった。いまなお高い人気の持ち主であることが実感される。当時はレースでも輝かしい戦績を残しており、ヒストリック・カーとしての評価もAクラスの存在。アルファSZがその名にあやかろうとする気持ちも納得できるのであった。
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