
ホンダの小型車,シティに追加されたシティ・カブリオレ。昨今はやりの4人乗りオープンの先駆け。幌関係はイタリア,ピニンファリーナがデザイン
シティの個性的な世界を拡げたカブリオレ
それは「湘南」ナンバーが誕生するよりずっと前のことであった。
「このクルマはいかにも湘南の雰囲気が似合うと思い,広報車には地元の横浜ナンバーを用意しました」
と,色とりどりのカラーのコンパクトなカブリオレの発表会で,ホンダの広報氏が言ったことばが強く印象に残っている。当時のホンダの小型車,シティのバリエーションとして,シティ・カブリオレが登場したのは1984年7月のことである。それにはふたつの意義があった。
ひとつは,1970年に日産フェアレディ2000(SR311)が生産中止されて以来,わが国では10余年振りに復活した「オープンカー」であったこと。もうひとつは,ホンダの小型モデル,シティの個性的な世界を拡げたこと,である。
ホンダ・シティは1981年に新しいコンセプトで登場したホンダの小型車である。「世界のベーシックカー」として1972年にシビックを送り出し,つづいてひとつ上のクラス,アコードを追加。シビック自身も当初の1.2ℓから1.3/1.5ℓ級へと上方移行したことを受けて,ふたたび小型のシティが開発されたのは,「原点復帰」を思わせた。





