日本を代表する伝統芸能の一つ「落語」が、最近とりわけ元気だ。古典落語をテーマにした異色のドラマ「タイガー&ドラゴン」(TBS系列、金曜午後10時)もそろそろ佳境に入り、今まで落語に興味すら抱かなかった若者たちの関心を大いにさらった。「落語」が突破口となり、40、50代の男性ビジネスマンからの反響も多いという。
現場では、春風亭小朝を中心とした若手落語家たちが落語界を牽引し、3月に行われた林家こぶ平の九代目「正蔵」襲名披露は大々的にテレビで放映され、お茶の間をにぎわせたのも記憶に新しい。
このようなニュースやドラマなどを見て、落語に興味を持った人も多いはず。だが伝統芸能であるがゆえ、一見敷居の高そうなイメージがあったり、知識や教養がなければ面白がれないのではという考えから、実際に寄席や演芸場、ホールに足を運んで落語を聴きにいく人はまだ多くはないだろう。そんな落語ビギナーのために、落語を身近に感じられるような、様々な角度からの「落語」をご紹介しよう。
(文=高島 三幸)
※文中敬称略
落語ブームの火付け役
■若者には新鮮!落語の世界への窓口にドラマ「タイガー&ドラゴン」

金曜午後10時放送の「タイガー&ドラゴン」(TBS系列)は、落語家を主人公にしたてたコメディータッチのドラマ。脚本は若者に絶大な人気を誇る“クドカン”こと宮藤官九郎。彼自身、落語百選(麻生芳伸編、ちくま文庫)で落語を勉強しながら脚本を書いているとか。
ストーリーは毎回完結。長瀬智也演じるヤクザが落語家に弟子入りし、落語家の息子・岡田准一と組んで人助けをする。その様子を、古典落語の演目(第一話『芝浜』、第二話『饅頭怖い』という具合)とうまくリンクさせ、ときには時代劇へとタイムスリップする。最後は高座のシーンでのオチで締めるといった構成だ。古典落語に、ほんのさわりだけだが触れることができる。

また、毎回出演するゲストが高座で落語を演じるシーンは新鮮で面白い。特に、落語家・どん兵衛役の西田敏行の高座場面は見応えあり。彼自身が落語ファンでプライベートでも落語のCDを聞きまくっているというから、本職の落語家に引けを取らない見事なしゃべりっぷりは要チェック!




