控除を受けるには入居の翌年に申告が必要
住宅ローンを借りて家を買うと10年~15年にわたってローン残高の一定割合が所得税から還付される住宅ローン控除は、住宅関連の減税のなかでもおトク度の高い制度です。控除を受けるには入居した翌年に確定申告が必要ですが、給与所得者なら2年目以降は年末調整で手続きすればよいのでさほど手間はかかりません。
ただ、制度の中身が毎年のように変わり、一度申告した人でも途中で新たな手続きが必要になるケースもあるので注意が必要です。手続きをしなかったり選択を間違えたりすると、本来戻るべき所得税の還付が満額受けられないこともあります。住宅ローン控除で「損」をしないためのポイントを確認しておきましょう。
すでに申告済みの人は住民税の申告が必要なケースも
まず注意すべきなのが、平成11年から18年までに入居してすでに住宅ローン控除を受けている人です。本来なら平成19年までに確定申告が済んであとは年末調整だけの状態のはずですが、今年(平成20年)の申告シーズンから住民税の申告も必要なケースがあります。というのも、平成19年から国から地方への税源移譲が始まり、ほとんどの人の所得税が減ってその分、住民税が増えているからです。
この税源移譲によって本来は所得税から受けられるはずの住宅ローン控除額が減ってしまった人は、住民税の申告手続きを行うことで減った分の控除を住民税から受けることができるのです。例えば総務省の試算したモデルケースによると、年収700万円で税源移譲前の所得税からの住宅ローン控除額が26万3000円だった人の場合、税源移譲後の所得税からの控除額が16万5000円にダウンする計算です。住民税の申告をしなければ10万円近く損してしまいますが、申告をすることで所得税と住民税を合わせて満額の26万3000円の控除を受けられることになります。

源泉徴収票を見れば申告が必要かどうかが分かる
申告が必要かどうかを判断するには、給与所得者の場合、平成19年分の給与所得の源泉徴収票を確認すれば分かります。摘要欄に「住宅借入金等特別控除可能額」が記載され、この金額が源泉徴収票の「住宅借入金等特別控除の額」より大きいケースが該当します。
該当する人は、住まいのある市区町村に今年の3月17日までに「住宅借入金等特別税額控除申告書」と源泉徴収票を提出する必要があります。申告書は市区町村の窓口やホームページで入手可能です。住民税分の申告は来年以降も毎年必要になるので忘れないようにしてください。
なお平成19年以降に入居した人は住民税の住宅ローン控除は受けられませんが、控除期間15年の住宅ローン控除を選べば控除額が増えるケースもあります。ところがこの「15年タイプ」がまたやっかいなのです。




