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遅咲きで、ちょうど良かったと思う

ところで、阿部が映画に本格的に出演し始めたのは、意外にも40歳を過ぎてからだったそうだ。

「40歳になった時、急にまっぷたつ分かれていくんだなって思ったんです。30代までが20代のグループで、40歳からは50歳以降のグループなんだなって。確実に人生半分折り返しにきた。そうした時に、今後どう生きていこうか、どういう仕事をしていこうか、もしくは他にもやれることはあるのかとか思うわけです。ちょうどそんな時期に映画の話をいただくようになり、新たに挑戦していくものができた。この世界で俳優としてどうやって参加していくかという期待感、楽しみがある。普通は遅いのかもしれないけど、映画では遅咲きでちょうど良かったなって思う。今後も観に来てくれる人を裏切りたくない。そこは心に誓ってやっていきたいと思います。もっとも映画は俳優一人の想いでできるものではないから、なかなかうまくはいかないんですけどね(笑)」

ストーリー 晩夏のある日。失業中の横山良多(阿部寛)は妻(夏川結衣)と、妻の連れ子である息子を連れ帰郷する。元開業医の父(原田芳雄)とはそりが合わず気が重い。しかも、失業中であることは両親には言っていない。手料理を振る舞う母(樹木希林)や、大らかな姉(YOU)とその一家に久々に再会し、良多は様々な思いを抱く……。家族の絆、人の心の機微をユーモラスかつシニカルなタッチで描いた家族劇。

坂口 さゆり

ライター。

生命保険会社のOLから編集者を経て、フリーランスライターに。映画やインタビュー記事を中心に、週刊誌『AERA』や朝日新聞などで執筆するほか、女性誌『Oggi』『Precious』などで連載中。著書に『バラバの妻として』(NHK出版)がある。

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