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映画の仕事を続けるということ

リラックスしたスタッフたちの様子、セリフを覚えすぎて注意されたりと、日本とはかなり違う撮影現場のことを楽しそうに話してくれる麻生。映画女優という仕事を愛していることが、話の端々から伝わってくる。そんな彼女にとって“映画の魅力”とは何なのだろうか?

「最初に今村監督の『カンゾー先生』に出させていただいたことがすごく大きいですね。あの作品から『私は映画でやっていきたい』と思うようになったので」

当時、今村監督は彼女に「映画の仕事を続けて欲しい」と言っていたそうだが、映画出演の経験があまりなかったということもあり、正直なところその言葉にピンとこなかったという。

「その後、辛くて悩んだ時期もたくさんあり、映画に出続ける意味が分からなくなったこともあったのですが、演技が好きだということだけは変わりませんでした。そんなときに監督の言葉を思い返し、監督が映画の道に導いてくれたのかな、と……」

監督の願い通り、今も映画の仕事を続けている麻生。国境を越えて活躍しはじめた彼女の、さらなる飛躍が楽しみだ。

ストーリー イランで絶大な人気を誇る、古代ペルシャに実在した伝説の詩人ハーフェズの詩にインスパイアされて生み出された運命的な恋物語──イラン版「ロミオとジュリエット」とも言うべき作品。コーラン暗唱者だけに与えられる称号“ハーフェズ”の名で呼ばれる青年(メヒディ・モラディ)は、高名な宗教者の娘ナバート(麻生久美子)にコーランを教えることに。目を合わせることもなく窓越しにコーランや詩を詠み合う2人だったが、やがて運命的な恋に落ちる。恋心を隠せず、聖職者として禁じられている詩を詠んでしまったハーフェズは罪を問われ、称号を剥奪される。一方のナバートは、父の命で別の男性と結婚させられるが……。

橋爪 さつき

一般企業でのわずかな会社員生活の後、映画雑誌、料理雑誌編集部員、フリーランスを経て、企画編集会社キッチュを設立。いくつかの映画サイトを企画運営する一方、男性誌「Pen」女性誌「PHPスペシャル」などでも執筆。「韓国映画俳優事典」「冬のソナタ『キム次長』クォン・ヘヒョと学ぶハングルスタートブック」(共にダイヤモンド社)などを編集。

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