世界の価値変貌を先読み? していた日本
いよいよ08年も終わり、09年に突入するわけだが、今年はとにかく激動の年だった。いったい誰が、前年度に2兆円を超える史上最高益を出したトヨタが、翌年度に1500億円の赤字(予測)を出すことを想像できただろうか。
数カ月前には1リッター200円を超える? とまで言われたガソリン代が、いま一部100円を切ると思えたのだろうか。
まさに乱高下する株価も真っ青。昔から“偉大なる水商売”と呼ばれている自動車産業だが、今年ほどその言葉を痛感させてくれた年もない。 「まったく先が読めない」の一言だ。
だが、自動車販売事情、特に日本市場に限って言えば、ある程度不振は予想できていた。「若者のクルマ離れ」に代表される人気低下でここ数年台数は下がる一方。先日日本自動車工業会が発表した予測では、09年は登録車と軽自動車を合わせた販売台数が年間500万台を切るという。しかもこれはちょうど30年前の1978年の水準なのだ。
もちろんリーマンショックから始まる金融恐慌の影響も大きいのだが、08年、既にその兆候は日本市場に表れていた。それは極端なくらい高級車と軽自動車しか売れないということだ。
具体的には05年から再び低下に転じた国内市場にあって、3ナンバー車の08年上半期は9%以上のプラスで、軽乗用車も05年06年と連続でプラス。07年はさすがに落ちたが、08年は12月の台数を含まない状態で前年比99%を達成した。本当に“上”と“下”しか売れてない。
09年はその“上”も売れなくなること必至だが、要するに今、自動車の存在価値が大変貌しているのだ。昔のような漠然とした憧れでクルマは売れなくなっている。それはある意味、世界的な動きであり、日本市場が先取りしていると見れなくもないのである。




