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メガホンを取ったのは、赤毛の女の子が突っ走る『ラン・ローラ・ラン』(98年)や『パフューム ある人殺しの物語』(06年)で知られるドイツ出身の気鋭トム・ティクヴァ監督。娯楽の要素を残しつつ、巨大銀行と、その闇を暴き出そうとする捜査官たちとの攻防を、スリリングでドラマティックな物語としてスクリーンに映し出す。

そして、本作最大の見どころになっているのが、ニューヨークのグッゲンハイム美術館での銃撃シーン。ニューヨーク近代美術館とともに現代美術の発展に寄与してきたこの美術館での撮影は、当然ながら不可能。それゆえにベルリンに、16週間も費やし巨大セットを建設、撮影にのぞんだという。15分間のシーンを6週間かけて撮影したことを振り返るティクヴァ監督は「費やしたエネルギーを考えると、タイトルは『ザ・グッゲンハイム』にするべきじゃないか」と笑う。

リーマン・ブラザーズの破綻が引き金となり、世界に広がった金融危機。もちろん、本作に登場するようなことをしている金融機関はごく一部だろう。だが、金融には表と裏の顔があると言われているのも、また事実。その裏の顔の一端を垣間見せてくれるのが、この映画なのだ。

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『ザ・バンク 堕ちた巨像』公式サイト
 www.sonypictures.jp/movies/theinternational/

安部 偲

早稲田大学を卒業後、演劇活動を経てフリーライターとなり、映画とネットビジネスを中心に執筆。著書に「映画監督になるということ」(演劇ぶっく社)、「eビジネス用語 早わかり辞典」(日本実業出版社)がある。2001年、有限会社キッチュを設立。現在、映画情報サイト「MOVIE Collection [ムビコレ]」や、アイドル支援サイト「アイドルcheck!」などを運営中。

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