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夫婦愛や家族愛としてキリスト誕生を描く
マリア

3本目は、映画史上初となるバチカンでのワールドプレミア開催も話題になった『マリア』。

物語は、世界でもっとも有名な人物イエス・キリストの生誕までを描いたもの。結婚前にヨセフの子を身ごもってしまったマリアは、村人から蔑まれる日々を送る。しかしマリアは「この子は神の子に違いない」と信じ、ヨセフのみがマリアのその言葉を信じる。だが、そのことが、さらなる災難を招き入れ、2人はナザレの町を離れ、ヨセフの故郷ベツレヘムへと共に旅することになるが……。

今まで語られることのなかったキリスト生誕までの母マリアと夫ヨセフの物語を、宗教的でなく、夫婦愛や家族愛として描いた感動作。派手さはないものの、しっかりと愛が描かれ、見る者の涙を誘ってくれる。

監督:キャサリン・ハードウィック
出演:ケイシャ・キャッスル=ヒューズ、オスカー・アイザック
上映時間:1時間40分
配給:エイベックス/シャンテ シネ、テアトルタイムズスクエアほか全国公開中
公式サイトwww.maryandjoseph.jp

80年代テイストがプンプンと匂うサブカル映画
グミ・チョコレート・パイン

最後の1本は、1980年代に青春を過ごした人。とりわけモテたかったけどモテなかったり、クラスで人気グループの外にいたけど、秘かに彼らをバカにしていた人に見てもらいたい青春映画『グミ・チョコレート・パイン』。

舞台は1986年の東京郊外。高校生の親友3人組は、クラスの連中をバカにし、「自分はヤツらとは違う」と息巻くが、実のところ大した違いはない。そんなある日、3人組の1人で主人公の賢三は、秘かに思いを寄せるクラスの人気者・美甘子と、薄汚れた映画館でバッタリと遭遇する。

原作は、大槻ケンヂの同名小説。監督は、80年代に「有頂天」でのバンド活動や「劇団健康」での演劇活動で人気を博したケラリーノ・サンドロヴィッチ。エンディング曲は電気グルーヴ。と、あの時代のサブカル(というより最先端カルチャー)を支えた、3者のコラボレーションも見逃せない。

80年代テイストがプンプンと匂う、それを嗅ぎに行くだけでも価値アリの1本だ。

監督:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:石田卓也、黒川芽以、大森南朋
上映時間:2時間7分
配給:東京テアトル/テアトル新宿にて公開中。新春、テアトル梅田ほか全国順次公開
公式サイトgumichoco.com

安部 偲

早稲田大学を卒業後、演劇活動を経てフリーライターとなり、映画とネットビジネスを中心に執筆。著書に「映画監督になるということ」(演劇ぶっく社)、「eビジネス用語 早わかり辞典」(日本実業出版社)がある。2001年、有限会社キッチュを設立。現在、映画情報サイト「MOVIE Collection [ムビコレ]」や、アイドル支援サイト「アイドルcheck!」などを運営中。

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