このページの本文へ
ここから本文です

そうした中、思わぬ好演で映画を魅力的に光らせてくれたのが、自衛隊特殊部隊の1人、佐伯を演じた吉田栄作の存在だ。トレンディ俳優として一世を風靡した頃とは打って変わり、仲間を失ったことの哀しみや、人を守ろうとする慈しみといった、人間の深さ、切なさを、見事に表現している。

もちろん、ツッコミどころがないわけではない。爆弾が爆発すれば、何百万人もの命が奪われる危機であれば、例え成功の確率が低い作戦でも、やれるだけの手は打つのではないかとも思うし、百戦錬磨のカメラマンでも、自分が標的となった銃撃戦で生き残るのは難しいのではないかとも思う。だが、そうしたツッコミ自体が、単なる揚げ足取りに思えるくらいに、この映画には観客を魅了してやまない魅力がある。

映画はクライマックスを迎える頃、主人公たちは究極の選択をする。そこで描かれているのは、生きること、そして、守ることの尊さだ。不覚にも最後は、涙が止まらなかった。そして、その涙は、不思議なほどに爽やかなものであった。

『ミッドナイト イーグル』公式サイト
 www.midnighteagle.jp

安部 偲

早稲田大学を卒業後、演劇活動を経てフリーライターとなり、映画とネットビジネスを中心に執筆。著書に「映画監督になるということ」(演劇ぶっく社)、「eビジネス用語 早わかり辞典」(日本実業出版社)がある。2001年、有限会社キッチュを設立。現在、映画情報サイト「MOVIE Collection [ムビコレ]」や、アイドル支援サイト「アイドルcheck!」などを運営中。

あなたのご意見をコメントやトラックバックでお寄せください

ここから下は、過去記事一覧などです。画面先頭に戻る バックナンバー一覧へ戻る ホームページへ戻る

日経BP社の書籍購入や雑誌の定期購読は、便利な日経BP書店で。オンラインで24時間承っています。

ご案内 nikkei BPnetでは、Internet Explorer 6以降、 Safari 2以降、Opera 8以降、Netscape 8.1以降またはHTML 4.01/CSS level 1, 2をサポートしたWebブラウザでの閲覧をお勧めしております。このメッセージが表示されているサポート外のブラウザをご利用の方も、できる限り本文を読めるように配慮していますが、表示される画面デザインや動作が異なったり、画面が乱れたりする場合があります。あらかじめご了承ください。

本文へ戻る