まだまだ映画がダンディズムを失っていなかった1940年代。『カサブランカ』や『レベッカ』『第三の男』と、数々の名作映画が世界中の観客を魅了した。そんな映画が1番カッコ良かった40年代の雰囲気や手法を取り入れた、ムーディーでスタイリッシュな映画が誕生した。
舞台は1945年、終戦直後のドイツ・ベルリン。取材のため、この地を訪れたアメリカ人記者のジェイクには、ある目的があった。それは、戦前、ドイツ駐在員としてベルリンに赴任したときに助手として雇っていたレーナ。当時、愛人関係にあった彼女こそが、彼の愛するただ1人の女性だったのだ。
そのジェイクをベルリンで出迎えたのは、滞在中、彼の運転手をつとめるタリー伍長。一見、好青年なタリーだが、裏では、混乱に乗じて盗みや密売で金を稼ぐ小悪党であった。さらに何の因果か、タリーの情婦こそ、ジェイクの探していたレーナであった。かくして、いびつな形で再会をはたすジェイクとレーナ。2人の間に、再び愛の灯はともるのか?
米ソ英仏4か国に分割統治されたベルリンを舞台に、やがて敵対することになるソ連とアメリカの攻防。そして、国外への逃亡を望むドイツ女性と、彼女を愛し続ける男との、一筋縄でいかないドラマがはじまろうとしていた。





