シビれるほどにかっちょ良くて、でも笑える、スキヤキのようにまぜこぜで何でもありの娯楽活劇が誕生した。その名も『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』。
タイトル通りこの映画は、一世を風靡したマカロニ・ウエスタンを、和風テイストにアレンジしたもの。和風と言いつつ、そのデキは、無国籍料理のような味わい。銃と刀が同居し、ジーンズと着物が混じり合うという、摩訶不思議でいながら、何の違和感もなく物語世界に入っていけるという希有な作品なのだ。
言葉にするよりも、見てもらった方が早い。とはいえ、まずは、荒唐無稽で、破天荒さが魅力ゆえ、説明しづらい物語からお話ししよう。
舞台は源氏と平家の最終的な戦いである壇ノ浦の戦いから数百年が経った後。とある山あいにある寒村は、荒廃しきっていた。話は半年前にさかのぼる。何もないこの村に、平家の残したお宝が埋蔵されているとの噂が立ち、まるでゴールドラッシュのように、ならず者たちが次々と訪れ、村を荒らしまくったのだ。
そうした中、今では2つの勢力がこの村で埋蔵金探しを続けている。1つは平清盛率いる赤い集団の平家ギャング。もう1つは、源義経率いる白い集団の源氏ギャング。彼らの繰り広げる仁義なき戦いが激化するにつれ、夜逃げする村民が続出。だがある日、この村に1人の腕利きガンマンがやってきたことから、変化が起こりはじめる。
往年の映画ファンなら「あ〜、アレがモチーフね」とわかると思うが、ベースとなっているのが黒澤明監督の『用心棒』だ。『用心棒』はその後、セルジオ・レオーネ監督の手により『荒野の用心棒』というタイトルの映画となり大ヒット。マカロニ・ウエスタンの火付け役となる。そんなクロサワ→マカロニの遺伝子が、40年以上の歳月を経て、再び日本に戻ってきた。





