新宿アルタ前。天空に向かって照射されるサーチライトをヘリから映す空撮シーンとともに、きらびやかにはじまるライブシーン──。映画『NANA2』は、矢沢あい原作の人気コミックを映画化し、昨年9月に公開されるや、興収40億円を超す大ヒットとなった『NANA』の続編だ。
前作は映画のみならず、原作コミックス、主題歌も、同時期に各ランキングで1位を獲得。マスメディアもこぞってとりあげるなど、社会現象となったのは記憶に新しいところだ。ファンが待ち望んでいた続編だが、見どころはズバリ、冒頭にも記したアルタ前のライブシーンと、宮崎あおいをはじめとする主要キャスト3人が代わったこと。と、いきなりディープな話をする前に、まずは物語から説明しよう。
主人公は、不幸な生い立ちながら、クールでカリスマ性のあるパンクバンド「BLACK STONES(通称:ブラスト)」のボーカル“大崎ナナ”と、恋が最優先の“小松奈々”。前作『NANA』では、年齢も名前も一緒の2人の“NANA”が、東京に向かう電車の中で出会ったことから幕を開けた。
描かれたのは、同じ部屋に住むことになった2人を中心とする、恋と友情、夢と現実の物語で、現在16巻まで出版されているコミックスの4〜5巻くらいまで。それに対し、続編となる今回描かれるのは、2人が恋に傷つき、どうしようもない現実と対峙しながらも、少しずつ大人になり、夢に向かって一歩を踏み出していく姿だ。
原作を読んだことがある方ならわかると思うが、ファンタジーの世界から一転、2人の男性の間でゆれ動く心や妊娠といった20歳くらいの女の子にとってはヘビーな出来事が連続する。それだけに映画としてどう見せていくのか、続編製作が決まった段階から気になっていた。個人的な結論から言うと、それを補ってあまりあるクライマックスに導くことで、音楽映画としての魅力を存分に発揮したこと。




