キアヌ・リーヴスとサンドラ・ブロック。この2人が1994年に大ヒットした『スピード』以来、12年ぶりに再共演をはたした話題作が『イルマーレ』だ。それは神様のイタズラか? 2年の歳月を隔てて暮らし、決して出会うことのない2人が出会ったことからはじまる愛の物語が、ロマンティックに、そして詩情豊かに綴られてゆく。
物語の舞台となるのは、湖畔に建つガラス張りの一軒家。この家に住む女医のケイトは、ここから引っ越すに当たって、次の住人に宛てた手紙をポストに残す。これを受け取ったのは、ここに引っ越してきた建築士のアレックス。だが彼は、この手紙を訝しがる。というのも、この家はずっと空き家になっていたから。そして、もう1つ。手紙の日付が2006年になっていたことも。アレックスが住む“今”は、まだ2004年なのだ。
この映画は、2004年に住むアレックスと、2006年に住むケイトという、時を隔てた2人が、ポストを経由して手紙のやりとりをするところからスタートする。最初は、その奇跡を信じられない2人だが、何度かやりとりを重ねるうちに、互いに相手の言っていることが真実であると気づきはじめる。
アレックスを演じたのがキアヌ。ケイトを演じるのがサンドラ。冒頭にも記した『スピード』の共演で、MTVムービー・アワードでベストカップル賞とベストキス賞に輝いた2人が、この映画でも12年ぶりとは思えない息のあったところを披露。劇中では2度に渡って、ほとばしる愛を伝えるようなキスシーンを見せてくれる。
12年を経て、今なおハリウッドのトップスターでありつづける2人だが、ここまでの道のりは決して平坦ではなかった。途中、出演作に恵まれず、いつまで経っても代表作が『スピード』という状況に。1997年に製作された『スピード2』では再共演も期待されたが、結局、キアヌが出演せず、サンドラのみが出演。映画も興行的に振るわぬまま終わってしまう。
そんな2人にとって、『スピード』を超える代表作となったのが、『マトリックス』シリーズ(キアヌ)と『デンジャラス・ビューティー』シリーズ(サンドラ)だ。浮き沈みを経てきた2人ならではの味わいが、この映画からは漂ってくる。





