高度1万メートルの密室、跡形もなく消えたひとりの少女……。そんな宣伝コピーを目にしただけで、心惹かれる映画が『フライトプラン』だ。主演は『タクシードライバー』(76年)で13歳の娼婦役を演じて以来、常に演技派として同世代女優の先頭を走ってきたジョディ・フォスター。『告発の行方』(88年)、『羊たちの沈黙』(90年)と2度に渡ってアカデミー賞に輝く彼女が、『パニック・ルーム』(02年)以来、3年ぶりの主演作として選んだのは、ジャンボ旅客機という密室を舞台にしたサスペンス・アクション映画だ。
ジョディが演じるのは、ジャンボ旅客機の設計士カイル。夫の突然の死に落ち込んだ彼女は、6歳になる娘のジュリアと共に、帰国の途につく。2人が乗ったのは、ベルリン発ニューヨーク行きの最新旅客機。しかし、彼女が機内でウトウトとした間に、あろうことか、娘のジュリアがいなくなってしまう──
自分で探しても見つからず、乗客・乗員の誰ひとりとして、ジュリアの姿を見た者がいない。乗客名簿にも名前がなく、荷物もすべて消えている。そうした中、乗員から聞かされたのは、夫と共に「6日前に死亡」という情報だった。
愛する者を失った喪失感による勘違いなのか? それとも、空飛ぶ密室の中に犯人がいるのか? もし犯人がいるとしたら、どうやって? そうした数々のミステリーに観客は、グイグイと引き込まれて行く。




