その勢いは止まらない! 1998年の映画化第1弾が興収101億円。2003年の第2弾では、日本の実写映画の興収トップとなる173.5億円を記録するなど、日本映画界に燦然と輝くヒットシリーズ『踊る大捜査線』。今年は2本のスピンオフ(番外編)企画が公開されることが話題になっていたが、その第1弾、5月公開の『交渉人 真下正義』も興収40億円を突破するなど、波に乗っている。上の数字があまりにもスゴすぎて、霞んでしまうかもしれないが、興収40億円は例年なら、邦画の年間興行成績3位以内はほぼ確定という数字なのだ。こうした中、満を持して公開されるのが、スピンオフ第2弾『容疑者 室井慎次』だ。
物語は、警視庁のキャリア・室井管理官(柳葉敏郎)が、逮捕されるところから幕を開ける。数日前、彼は、新宿で起きた殺人事件の捜査本部長を務めていた。が、捜査の最中に被疑者が逃走。あと一歩で確保というところで、被疑者が車にはねられ即死してしまう。その責任を取らされる形で手錠をはめられた室井の前に立ちはだかるのは、超ヤリ手の灰島弁護士率いる灰島法律事務所の面々だ。行き過ぎた捜査と指摘され、室井は窮地に追い込まれてゆくが……。
「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きてるんだ!」という、織田裕二扮する青島刑事の名セリフを生んだ本シリーズは、警察を舞台にしながら、まるで民間企業の上司と部下の関係にも当てはまるところも人気の秘密だ。中でも要となっていたのが、青島刑事と警察のキャリアである室井との関係。2人は立場が違えど、警察を変えるという志を共にする同士。そのためにも青島は、室井の出世を望む。警察を変えるには、室井がトップになるしかないからだ。が、そんな室井の前に、今回立ちはだかったのは、逮捕という試練だけではなかった。
もう1つの試練、それは警察内部での出世競争だ。警視庁と警察庁という、互いにライバル視する組織のキャリア同士が、室井の逮捕をきっかけに、しのぎを削りはじめるのだ。外側に検察や弁護士といった“敵”を抱えた室井は、内側にも“敵”を抱えるはめになる。外にも内にも敵だらけとなった室井に残された手段は、辞表を提出するのみ。はたして室井の決断は……。




