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住宅ローンの元金均等返済効果

2008年7月2日

住宅ローンを借りるにあたり、金利タイプの選択は悩むところです。住宅金融支援機構の調査によると、フラット35などの全期間固定金利型を選ぶ人は全体の24%であるのに対し、金利が変動する固定期間選択型や変動金利型の利用者は76%となっています。特に固定期間選択型は、各銀行が優遇金利も設けて競争しているため、利用率は54%と、住宅ローン利用者の2人に1人が、当初返済負担の少ない優遇金利を適用した固定期間選択型を利用しています。

関心が薄い「元金均等返済方式」

しかし、固定期間選択型は、多くの銀行では元利均等返済方式だけの取り扱いで、「元金均等返済方式」を扱っていません。また、ローン利用者においても、元金均等返済方式についての理解と認識が薄いため利用者が少ないのが現状です。

このため、住宅ローン利用者のほとんどが「金利が変動する固定期間選択型や変動金利型を元利均等返済方式」で借りています。しかし、元金均等返済方式の有利性は意外と高く、特に金利が変動する変動金利型や固定期間選択型を利用する場合には、その違いが大きくなります。

元金均等返済方式は500万円も有利

金利タイプ別に元利均等返済方式と元金均等返済方式とでどれだけ利息負担に差があるのかを具体的に試算してみました(下図)。

図表では、借入額3000万円を35年返済で借りる場合に、金利タイプを全期間固定型と固定期間選択型に分け、さらに元金均等返済方式と元利均等返済方式に分けて利用した場合の比較をしました。

想定した適用金利を基に算出した利息総額では、まず、金利タイプ別では、全期間固定型が固定期間選択型よりも利息総額は少なくなっています。また、返済方式別では、元金均等返済方式が元利均等返済方式より有利になっています。特に金利が変動する固定期間選択型では、元金均等返済を選んだ方が500万円以上も利息負担が軽くなります。

住宅ローンを利用するにあたり、金利タイプと同様に返済方式にも関心を持つことが大切です。特に金利が変動する金利タイプを選ぶ場合には、元金均等返済方式を選ぶことが有利であることを理解しておくことが必要です。利用する銀行で元金均等返済方式を取り扱っていない場合には、元金均等返済方式ができる全期間固定型のフラット35を選ぶことをお勧めします。

元金均等返済方式は当初の返済額が多いことに懸念を抱く人もいますが、トータルの返済額を減らすライフプランに沿った返済方式と言えます。

紀平 正幸(きひら・まさゆき)

多摩大学大学院客員教授(パーソナル・ファイナンス)。ライフカウンセラー・心理カウンセラー。

ライフプランにかかわる幅広い分野について、テレビのコメンテーターや、公的機関、金融機関、企業、一般生活者などを対象とした講演、執筆、個別相談を行うかたわら、大学付属病院の精神科病棟で心理カウンセリングのボランティア活動を行っているなど、経済的な問題にとどまることなく心の問題まで人生の生き方全般について関わっている。

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