(聞き手:大沢 玲子=フリーライター)
(前回記事はこちら)
■「プロが運用しているわりには、成績がいまひとつ」とも言われます。

ソフィアバンク副代表 藤沢 久美さん
藤沢 そこには幻想と誤解がある。投資信託は大儲けするための商品ではありません。「不特定多数の人のお金を預かって、平均的な成績を上げる」のがもともとの考え方。ヘッジファンドなど、限定された人々が買う商品なら大儲けするケースもあります。しかし、公募の不特定多数の人に売られている投資信託で、平均より大幅に儲かることはありえない。
仕組みを考えても、すごく良い成績を上げるのは難しい。最低10銘柄組み入れる10%ルールがあるからです。言ってみれば、投資信託は平均点を買う商品だと思ったほうがいい。大儲けはない、しかし長期的に見れば増えている。あまり面白くない商品と言えますね(笑)。
■長期で保有するのが基本。とは言っても、販売会社が新しい商品への買い替えを薦めるケースが多いようです。
藤沢 投資信託業界でも、それは問題視しています。少なくとも運用会社側は…。販売会社は、上場している限り、収益を上げなければならないミッションがある。また、既に存在している商品を売りに行っても、「新鮮味がなく、お客さんが耳を傾けてくれない」というジレンマがあるようです。何回も言いますが、投資信託は長期的に資産を形成するための商品。よって、本来は積極的に“売りに行く”べき商品ではありません。
金融機関とのつき合いに不安があるなら、地元密着型で、担当者や支店長の顔が見える店舗を選ぶのがいいでしょう。例えば、地域で信用を失うと命取りになるような地銀や信用金庫などです。実際、解約率が低いというデータもあります。
それでも不安なら、日経平均やTOPIXなどのインデックスに連動するインデックスファンドを購入する。商品の選択で迷うことがなくなります。そして長期的に保有すればいい。
■実際の商品の選び方について教えてください。
藤沢 基本は国内の株と、海外の株、海外の債券に投資している商品を3分の1ずつ、長期的に積み立てていく。預金を持っていない場合は、国内の債券型の商品も組み入れ、25%ずつ分散する。それぞれに1万円ずつ、合計4万円からでいいと思います。4万円も出すのがキツいなら、グローバルバランス型(世界の株・債券に分散投資するタイプ)に月1万円でもいい。予算に合わせて分散投資ができるのが何よりのメリットです。
そして、ボーナスなどの臨時収入が入ったら、“お楽しみ”の要素を入れてみる。インド投信や中国投信など、刺激的な(笑)商品を買ってもいいでしょう。お小遣いがたまったら、海外旅行に行ったり、ちょっと豪華な食事をしたりするのと同じ考え方です。




