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■「住宅ローンにかかる金利よりも高い利回りで投資できれば、その方が得。いまはそれができる時期」という意見があります。

木村 自信があるプロなら、やればいい。しかし、素人がそんなうまく運用できるかというと極めて疑問です。住宅ローンを抱えながら投資をするということは、借金をして運用していることと同じ。投資にはリスクがつきものです。

投資を始める前には、資産の把握に加えて、生活防衛資金を貯めておくことも必須です。失業や病気など、万が一の事態に備え、2年分の生活費は蓄えておきましょう。夫婦ふたり、1カ月に40万円かかるとして、1年間に480万円。2年分なら1000万円ぐらいの預金が欲しい。無理ならば、せめて1年分。500〜1000万円貯めても、それには決して手をつけてはいけない。

僕は投資の勉強のために『マルサの女2』を観るように薦めています。山崎努がグラスに水を入れながら、「これ、どうやって増やすか知っているか」と、マルサの女を演じる宮本信子に聞く。「たまるだろ、飲んじゃいけない。たまるだろ、でもまだ飲んじゃいけない」。だんだん表面張力でグラスの表面が盛り上がって、すーっと水滴が落ちる。「それをなめるんだ」と。元本には絶対手をつけてはいけない、ということです。余裕があって、初めてリスクがとれる。株式投資は余裕資金でやるものです。

木村剛さんへのインタビューは2回の連載です。次回は9月4日(月)に公開します。投資への準備作業ができたら、次は、何に気をつけるべきか。投資の実践について聞きます。

大沢 玲子

津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。NTT勤務を経て、出版社へ。経営実務誌、男性誌、女性誌の編集に携わる。現在は、フリーランスとして、ビジネス誌を中心に執筆。

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