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女優としての表現方法でイランの現状を伝えたい

いま、日本で女優としてのスタートラインに立った感のあるサヘルだが、いつかはイランに帰って暮らしたいという。

もちろん日本も大好きだが、イラン人としての誇りは忘れたことがないのだ、と。

自分がイラン人だなあと感じるところ、という問いに

「気持ちをストレートに伝えるところでしょうか。イエスかノーか、はっきりしていますね。あと、頑固。スタイルは崩さない」。

そのかわり、日本人のように時間に正確ではなく、マイペースだとも話す。約束に20分遅れることも、ある意味、普通だそうで。

「ですから、家中の時計を10分進めてあります(笑)。そうしないと仕事先に迷惑をかけちゃいそうで」

いつかは帰りたい母国。しかし同時に母、フローラと共にさまざまな思いをして離れたイランには、いまは帰っているのだろうか。

「母は、日本に来てから4年ほど経ってから、両親との関係を修復しました。それ以来、毎年1度はイランに帰るようにしています。私と一緒に。だいたい1カ月ほど滞在します。祖父母も、いまでは本当の孫として接してくれますし、とても優しいですよ」

今後はイランの現在の状況も伝えていきたいと考えている。だから、帰国するたびに国の情勢を見て回り、イランの新聞も取り寄せている。

「テヘランは比較的安定していますが、ちょっと離れると貧しい人のほうが多いんです。貧富の差がどんどん広がっていって、中間層がほとんどいません。物価は高くなり、仕事は少なくなっている。とにかく厳しい状況です」

自分の生まれた国のことを、大好きな日本人に向かって、きちんと、分かりやすいように伝えたいという熱い思いを抱く。そのためにも女優業を成功させたいという。

「私は政治家でもコメンテーターでもありません。でもドラマや映画、あるいは講演を通してなど、女優としてイランのことを伝えるようにしたいんです。とくに若い人たちに、戦争の悲惨さ、実態を知ってもらいたいと思っています」

※ 文中敬称略

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