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中国ではどう見られているのか

発展著しい中国でも、隈研吾の人気は高い。近代というどこか肩に力の入った時代を超えて成熟社会を迎えた日本や欧州で、彼の建築思想が受け入れらていることは理解できるが、上海市の超高層建築や最新の商業施設を見る限り、中国が隈研吾を受け入れるのは時期尚早かとも思える。万里の長城近くに世界の建築家12人が住宅を建てるというプロジェクトでは「竹の家」(Great(Bamboo)Wall)を手掛け、日本でもシャープの液晶テレビ「アクオス」のCMで紹介されるなどして話題を呼んだ。こうした隈流の試みは、実際のところ中国ではどう評価されているのか。

北京再開発

「結論から言えば、同じコンセプトが中国でも通用する。ただ本音を言えば、自然素材を活かした竹の家をプレゼンした時、まさか通ると思わなかった(笑)。上海の建築の状況を見る限り、欧米へのキャッチアップを意識し過ぎていて嫌だなと思ってたからね。中国に足を踏み入れて僕が一番カッコイイと感じたのは、コンクリートの建築物そのものではなく、建築現場で組まれていた竹製の足場なんですよ。そんなわけで竹の家は一種の嫌味のつもりだった(笑)。ただ、中国社会が成熟に向かうスピードは想像以上に速い。成金趣味の建築にはうんざりだという次の世代のリーダーたちが、すでに現われているのです。北京市で手掛けている商業地区再開発のプロジェクトも、今年12月から部分的にオープンしていく予定です。そこでも「ビレッジ(村)」というコンセプトを取り入れて、古いコンテナのイメージを活かすなどの提案が受け入れられている。もはや中国は単純にピカピカなものを求めているわけではないですよ」

隈研吾が言うニーズや空気感は、今は世界中に存在しているはずだという。

「古くて良いものに光を当てようとする建築家やデザイナーが、そうしたニーズとうまく巡り合えたり、探し出せたりするしくみができたら面白いなと思う」

※ 文中敬称略

(10月23日火曜日公開の後編に続く)

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