(インタビュー・文=大橋 希 写真=小川 拓洋)
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阿木の軌跡をたどると、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」から始まり、「思い出ぼろぼろ」(内藤やす子)、「微笑みがえし」(キャンディーズ)、「プレイバックpart2」(山口百恵)、「魅せられて」(ジュディ・オング)などのヒット曲がずらりと並ぶ。
今月初めにはその功績に対して紫綬褒章が贈られたが、このように時代を代表する作品を生み出し続ける原動力はどこにあるのだろう。
彼女はちょっと感慨深げに「部屋にこもって作詞をするのは、私にとって苦行に近いんです」ともらした。
「孤独な作業だし、自分自身と対面しなければならない。一作終えるたびに、もう書きたくないと思ったりするんです。それでも書き続けているのは、歌のもつ力を信じているからだと思う。やっぱり歌ってすごいなと感じることが多々あるので、それを書かせてもらえるチャンスを無駄にはできない」
その「苦行」とは違って、今回の監督業では共同作業の楽しさと現場のライブ感を堪能したそうだ。だが、口調も物腰もおっとりとした阿木を目にすると、たくさんのスタッフが動き、ときにはすさまじささえ漂う撮影現場を彼女がどうまとめていたのだろう、と不思議に思えてくる。




