(インタビュー・文=大橋 希、写真=望月 豪太)
<前編はこちら>
どんな業界でも同じだが、作り手に自信のあった作品がヒットしないこともあれば、反対に予想外のヒットもある。時代の流れを見極める力が勝敗をわけるのだろう。そのあたりを尋ねると、こんな答えが返ってきた。
「でもね、テレビはあまり冒険をしないメディアなんです。どうなるかわからないものを、失敗してもいいからやってみろということはあまりない。やはりスポンサーがお金を出してくれて、テレビ局側でいろいろな企画をもんで、そこから出来上がってきたものをみんなで……」
会議をやると企画が平均化して丸くなっちゃう
と、安達はここでいったん言葉を切ると、再び急くように話し出した。
「最近、会議ってよくないなと思っているんですよ。会議をすればするほど、企画が平均化して丸くなっていく。営業も、編成も、スポンサーも、製作も納得しなきゃいけない。だからいろいろな方の意見を反映して……とやっていると、どんどんカドのとれた企画になっていく」
彼自身の中でも「あれをやると失敗する」「こんなケースがあったな」と制限してしまう部分があるという。
経験が裏目に出て、突拍子もないアイデアを思いついても、手堅い方向へと少しずつ修正してしまう。ゆえに、世に送り出す番組は、多くの人が納得した平均に近いものなのだとか。だからこそ安達が言うように、テレビとは「最大多数の人に最大公約数のエンタテインメントを贈るもの」になるとも言えるのだが。




