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ヒルズ族とは違う現代の成功者を描く

物語の主人公、相楽一登・通称MGは天才ゲームクリエイター。自分のアイデアで億単位の巨額の金を稼ぎ出す。新作ゲームで頭を悩ます彼がある晩、コンビニで働く少女ヨリと出会ったことで、新たな世界が開けていく。古典にヒントをもらっても、石田の手にかかると、今の日本という時代をピタリ映し出す鏡になる。

金銭に無頓着になれるほど金を稼ぎ、港区海岸の高級マンションに住む。服に気を遣うが買い物に飽きている。ガールフレンドと2人で600グラムを超えるサーロインステーキをぱくついても、コンビニのカップ麺でもたいして違いはない。経済的にはうらやましいほど恵まれているMGだが、空しさを抱えて生きている。

「ゲームは苦手でほとんど遊んだことがない」という石田だが、あえてゲーム業界で生きる男性を主人公にしたのはなぜなのか。

「『ピグマリオン』でも、(イライザを育てていく)ヒギンズは大学教授ですよね。お金もあって良家の子息という。女の人を磨くのはそういうお金のある人でないと難しい。なので、主人公は現代の成功者がいいという思いがあったんです」

「だからといって、田舎の土地を売って地元でアメ車に乗っているような人ではダメ。六本木ヒルズの住人たちも、僕から見ると、お金をもってるだけで満足して終わっているように見える。業績や自分の会社の株の時価総額をあげさえすればいいというような。そういう人物は嫌だった」

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