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日韓共催のワールドカップがブームを後押し

2002年、韓国と日本によるワールドカップ・サッカーの共同開催があった。これが、二つ目のきっかけだったという。

「韓国を紹介するのに、焼き肉とエステばかりじゃないでしょう、となって、日韓で一緒に番組を作ろうという気運が高まったんです。その表れが、TBS・MBCプロダクションによる日韓合作ドラマ『フレンズ』。02年の2月に放送されたんですが、これが大きかった。とにかく主演のウォンビンがかっこよかったんです。韓国にもこんなかっこいい男性がいたんだ、というミーハー的なノリ。それで熱くなった女性がたくさんいる。これが大切なんですよ。いよいよ(ブームが)『来るな』と思いました」

そこから、韓国のテレビドラマが日本のBSなどで放送されるようになる。まず、さきほどのウォンビン主演の『秋の童話』。中国、香港、台湾などでも放送され、3億人のアジア人が泣いたと評判の作品だ。

つづいてテレビ朝日が『イヴのすべて』を、そして『冬のソナタ』はNHKが買い、放送がはじまった。 『冬のソナタ』が、BSから地上波へと移ると、一気に『冬ソナ』現象へとなだれ込み、いまに連なる“ヨン様”人気となるわけである。

「韓流ドラマには、とくに私のような30代女性はハマると思っていました。ちょうど山口百恵の『赤い』シリーズなどを彷彿させるし、1990年代前半のトレンディドラマの匂いもある。30代女性は結構アジアを旅しているし、アンテナも張ってる。知るチャンスさえあれば、一定のファンは取り込めれると予感していました。ただ、『冬ソナ』が、50代、60代、70代以上まで取り込むブームになるとは思わなかった。意外でしたね」

改めて、“韓流”の魅力について語ってもらおう。まずは俳優たちから。

「韓国の俳優には、昔の日本人を見るようなところがあって、懐かしさを感じさせます。礼儀正しさとかね。と同時に、高い志が感じられるんです。ひたむきさ、執着心、一途さ、喜怒哀楽といった、全体的なパッションを感じる。一生懸命さも、そう。もちろん、そういう国民性でもあるんですけど。それらが、言動や顔つきの違いとなって現れる。若い俳優たちでも自分の国に誇りを持っていて、自国の文化に自信を持っている。それを臆すことなく口に出す。いまの日本の男性には、まったく見られない部分ですよ。世の女性は、そうしたところに感動したんです」

「それと、物語。実に、物事がストレートに描かれている。今の日本のドラマって、リアルな現実を忠実に描く方向に走っていると思いますけど、韓国のドラマは、『現実はこうだけど、ああだったらいいな、こうあるべきだな』という、ある種のファンタジーを描いているんですね。悲しい物語、やるせない物語ではあるんだけど、『頑張って生きなくっちゃ』と気づかされる」

そうした魅力にハマった人のうち、次なるステップに進む人も多いという。

「役者がいい、物語が面白い、初めはそこにハマりますよね。その人たちが、今度は韓国という国に興味をもっていくんです。深いところに入り込み、旅行ブーム、語学ブームが起きている。これはアメリカのドラマ・ブームでは見られなかったことですよ。関心が文化へと広まると同時に、深まっているんです。さらに、以前は女性だけだったのが、旦那さんも夢中になったり。これは、日本で放送されるドラマのコンテンツが純愛だけでなく時代劇、社会派まで膨らんだせいもあると思うんです」

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